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@IT > クアッドコア時代が本格到来 デルの第9世代サーバ「PowerEdgeシリーズ」の優位性 |
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デルが「PowerEdgeシリーズ」でサーバ市場に参入したのは1997年9月。あれから早くも約10年近くが経過した。この間、着実にラインアップを広げ、現在ではシングル・ソケットのエントリ・サーバから4ソケットのエンタープライズ・サーバまでを揃えるまでになっている。現在、PowerEdgeシリーズは第9世代となり、世代を重ねるごとにユーザーの声を反映した保守性などの使い勝手と品質を向上させてきている。また、第9世代のシングル・ソケット(UP)とデュアル・ソケット(DP)のサーバでは、いち早くクアッドコア・プロセッサに対応し、高いパフォーマンスを実現している(PowerEdge SC440はデュアルコア対応)。 ここでは、デルのクアッドコア・プロセッサ搭載PowerEdgeシリーズの性能と価格優位性、デルのサーバ戦略について解説していくことにする。
現在のPowerEdgeシリーズは、アプリケーションや対応用途によって以下の製品がラインアップされている。
このうちラックマウント型サーバの1950/2950、ブレード型サーバの1955、タワー型サーバの840/1900/2900/SC1430の各モデルが、クアッドコアのインテルXeonプロセッサをサポートしており、過去の同クラス製品に比べて大幅な性能向上を実現している。その性能の伸びは、過去の世代と比較すると一目瞭然だ。
グラフを見ると、デュアルコア・プロセッサとクアッドコア・プロセッサが次々と投入された2005年後半から、急激な伸びを見せていることが分かる。例えば、シングルコアに対して、クアッドコアの第4世代(第9世代サーバ)はSPECint_rate_baseで約5倍の性能向上を実現している。第9世代のクアッドコア・プロセッサ搭載サーバは、シングルコア・プロセッサしかなかった第5世代サーバにおける8プロセッサ搭載サーバに相当するコア数を誇る。単純なコア数だけでなく、プロセッサ・コア自体の改良による性能向上も加わるので、この差は当然の結果といえるだろう。 一般的にx86サーバのリースや減価償却の期間は4年から5年程度といわれている。従って現在は、2002〜2003年に契約したサーバが、それらの期限を迎える時期にあたる。この世代のサーバを、最新のクアッドコア・プロセッサ搭載サーバに置き換えるとすれば、単純に性能から考えれば、同クラスのサーバを4〜5台統合しても余りがある。サーバ統合によって台数を削減すれば、サーバの購入費用だけでなく、統合による管理コスト軽減なども手伝って(詳細は後述)、大幅なコスト削減が可能である。 もちろん既存システムの入れ替えばかりでなく、新規導入でもクアッドコア・プロセッサの採用には数々の利点がある。特にデータベースなど、プロセッサ・ライセンスを採用しているソフトウェアの導入コスト圧縮は誰の目からも明らかだ。というのも、x86系プロセッサ搭載システムに対しては、ソケット単位でプロセッサ・ライセンスを規定しているソフトウェア・ベンダがほとんどだからだ。つまりクアッドコア・プロセッサ搭載システムは、コアは4つでも、1プロセッサ分のライセンス料で購入できる。例えば、SQL Server 2005 Standard Edition(SE)のプロセッサ・ライセンスのデルのOEM価格は73万5000円(1プロセッサ・ライセンス)なので、クアッドコア×1のシステムと、デュアルコア×2のシステムは、コア数は同じ4つだが、SQL Serverのライセンス料はクアッドコアの方が70万円以上も安い。またクアッドコア・プロセッサのシングルプロセッサ構成ならば、1ソケットが空いたままとなるため、将来の拡張の余地も残すことができる。
一方でデュアルコアとクアッドコアを同じデュアルプロセッサ構成で導入する場合、性能面でクアッドコアに大きな優位性がある。例えば、PowerEdge 2900のシステム構成価格で比較すると、デュアルコアの3GHz×2が99万9000円であるのに対し、クアッドコアの2.66GHz×2では101万9000円となり、価格差は2万円しかない。しかしクアッドコアは、デュアルコアに対して約1.6倍という圧倒的な性能を誇っている(マルチコア化によるパフォーマンス向上の度合いはアプリケーション特性や環境要因などにより異なるが)。2万円の投資効果が非常に大きいことが分かる。こうした性能を生かして複数のサーバを統合すれば、サーバの購入費用だけでなく、その分だけOSやデータベースなどにかかるライセンス・コストを削減できる。特にPowerEdgeサーバにおいては、デュアルコアとクアッドコアのプロセッサの違いによる価格差が小さいため、クアッドコア搭載システムの価格性能費は極めて高い。
デルは、マルチコア・プロセッサを始め、SAS、FB-DIMM、PCI Express、TCP/IP Offload Engine(TOE)などの業界標準技術をいち早く採用することで、多機能かつ高性能なサーバを供給している。そしてデスクトップPC同様、サーバ製品にもデル・モデルを適用し、プライス・パフォーマンス(価格性能比)と品質の高い製品を提供するというのがデルの戦略だ。また、「業界標準技術」に対するこだわりも、デルの戦略において重要な位置を占めている。部門単位の要件からインフラストラクチャの中核となるデータセンター環境まで、コンピューティングに関して業界標準技術をベースにしているベンダは、デルを置いてほかにない。 運用やサポート/サービスといった面においても、業界標準技術をベースに、さまざまな工夫や付加価値を提供することで、サーバ市場における優位性を確立している。例えばその1つは、運用における簡素化の実現だ。 サーバのTCO(Total Cost of Ownership)では、ハードウェアの導入コストとともに、管理・運用コストが大きな比重を占める。特にサーバの数が増えれば、それだけシステム全体の複雑性が増し、管理・運用コストが跳ね上がることになる。 これに対しPowerEdgeシリーズでは、BIOSやファームウェア、ドライバなどのソフトウェア・イメージやコンポーネントの共通化を図ることで、管理・運用作業の簡素化を実現している。具体的には、サーバのモデル間でBIOSやファームウェア、デバイス・ドライバを共通化させており、同じOSイメージを異なるモデルに適用可能となっている。また年間に渡って、ファームウェアやデバイス・ドライバの計画的なリリースが行われているため、計画的な管理によるコスト削減とダウンタイムの最小化を実現できる。特にPowerEdgeサーバを複数モデル導入している場合には、管理すべきソフトウェア・イメージの数を減らせることができるほか、修正プログラムやサービスパック適用時のテストや検証作業の工数を大幅に削減できるというメリットがある。 またSCモデルを除くPowerEdgeシリーズには、統合管理ツールの「OpenManage」が標準添付されおり、ネットワーク内にあるサーバ/クライアント/ネットワーク機器などすべてのデル製品の一元管理が可能だ。OpenManageは、OSの展開支援に加え、RAIDコントローラやネットワーク・インターフェイス・カード(NIC)などのオプション・カードを自動認識し、最適なデバイス・ドライバをインストールする機能などを持っている。手軽なブラウザ・ベースのユーザー・インターフェイスにより、サーバやクライアントなどの監視やリモート管理、障害通知なども行える。
ハードウェアのデザインにおいても、フロント・パネルに障害状況を含むシステム状況を表示できるシステム診断LCDを配置し、障害発生の原因が一目で分かるようにしたり、ケース天板の開閉ラッチを工夫したりするなどしてメンテナンス性を高めている。このような工夫は、あまり目立つものではないが、多くのサーバを狭い場所で管理しなければならないデータセンターなどでは、障害復旧の際に威力を発揮する。 こうしたさまざまな運用支援により、導入時だけでなく、日頃の運用管理を含めたサーバのライフサイクル全体にかかる必要コストを総合的に圧縮できる。ここで改めて説明するまでもなく、情報システムのTCOでは、初期導入コストよりも、導入後の運用管理コストのほうが圧倒的に大きい。システムの選択にあたっては、運用管理までを含めたシステムのライフサイクル全体を考慮して、IT投資による費用対効果を最大化する努力が必要だ。 ■ クアッドコア・プロセッサに対応したことで、PowerEdgeシリーズの価格性能比は大幅に向上した。クアッドコアの潤沢なプロセッサ・リソースを生かすことで、さらなる情報化領域の拡大や、仮想化によるサーバ統合などが可能となる。サーバ・ハードウェアのコストパフォーマンス向上、ソフトウェア・ライセンス料の低減、管理コストの圧縮などを同時に実現できるクアッドコア・プロセッサ搭載システムは、より高機能・高性能な情報システムを、より安価なTCOで実現したいと願う多くの企業の福音となるだろう。そしてクアッドコア・プロセッサ搭載システムを検討するなら、業界標準技術の積極採用による柔軟性を備え、管理支援機能に優れたデルのPowerEdgeシリーズをまずは評価すべきである。 提供:デル株式会社
企画:アイティメディア 営業局 制作:デジタル・アドバンテージ 掲載内容有効期限:2007年5月27日 |
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