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@IT > セキュリティと利便性を両立どこからでもメールが利用できるWitchyMail |
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2008年4月に金融商品取引法(日本版SOX法)の施行を控えているほか、2005年に施行された個人情報保護法など各種コンプライアンスの観点から、情報セキュリティ対策の重要性がますます高まっている。また、相次ぐ情報漏えいなどに対応するため、企業や個人に関する情報保護への関心も依然として高い。 ビジネス環境が日々変化する中で、情報を利活用しやすい状態を保ちつつ、守っていくためには情報セキュリティがカギになる。情報システムを連携し、一元管理するSOAやBPMもその1つの手法ではあるが、メールなどを含め、クライアントPCに保存される情報をモニタリング・管理していくのはなかなか難しい。 例えば、メールによる情報漏えいリスクの軽減を考えた場合、メール本文のモニタリングや転送・印刷の禁止、USBメモリへのコピー禁止……などなど、さまざまな対策を講じなければならない。そのうちのメール本文のモニタリングだけを考えても、「本文を分析してキーワードをチェックし、『情報漏えいの可能性あり』と判断された場合には人間が目視で確認しなければならない」など、かなりの運用コストが懸念される。
このように情報漏えい対策を進めなければならない状況の中、他方では営業部門などから、「出張先のホテルやホットスポットから、社内のメールを見て仕事ができる環境を実現してほしい」といった要求が上がってくるのが現状だ。こういった状況を解消するために、会社のメールを携帯電話や自宅で利用しているプロバイダへ転送しているケースもあるだろう。 携帯電話はもはやビジネスマンの必須アイテムだが、コンパクトで紛失しやすい。それに加えて、携帯電話は紛失した場合のセキュリティが確保されていないことが多い。それだけに、情報保護の観点から、社内メールの転送を許可すべきではないのだが、かといって転送を禁止すれば、常にメールを確認しておきたいと思っているユーザー部門から不満が噴出するのは必須だ。「あの時メールが確認できなかったために大きな案件を逃した」といったケースが何度も発生すれば、経営陣が「何とか外出先でもメールを見れる方法を考えろ!」といってくるのは明白だ。
いまや、企業の基幹システムとして最も重要なアプリケーションとなったメール。それをほとんど止めることなく情報セキュリティを保ったまま、社外からアクセスさせるためには、どうすれば良いのだろうか。その答えとして、Webメールを利用する方法が挙げられる。
通常、社内のメールサーバにあるメールは、Outlook Expressなどのメーラ(メールソフト)を使って確認するが、WebメールではInternet ExplorerなどのWebブラウザがメーラの代わりになる。社内に置いたWebメールサーバをインターネット経由でも見られるように設定すれば、外出先や自宅からでもWebブラウザを通じて会社のメールを確認することができるようになるわけだ。 POPを使うメーラの場合、クライアントPC上にメールデータを取り込んで表示する。しかし、Webブラウザで見るWebメールなら、メールを端末に取り込まず、サーバに置いたままの状態で閲覧できる。また、Outlook Expressなどのメーラを使う場合には自分でサーバやポートなどのメールの環境設定が必要だが、Webメールならそれらの設定がすべてサーバ側で完了するので、メール環境設定なしでメールが使えるのだ。 全社員にOutlook Expressの設定をさせるような場合、「POPサーバとはなにか?」といった問い合わせに情報システムや総務などのIT担当部門で対応しなければならないため、膨大なコストがかかる。Webメールであれば、メール環境の設定は管理者側で一括して行えるので、問い合わせ対応の激減が期待できる。各PCのメーラのバージョン管理や運用コストの削減も期待できるほか、セキュリティを強固にすることができる。 ある金融機関では自社内で運営するコールセンターにおいて、情報漏えい防止など情報セキュリティの観点から、クライアントPCにメールデータを残さないWebメールに移行。当初、シンクライアントの導入を検討していたが、導入コストや運用の手間が相当負担になるため、シンクライアントではなく、Webメール導入に切り替えた。Webメールではサーバ側にデータを保存するので、監視が容易になったうえに監査の際にもデータ提出が楽になった。コールセンターのように、1台のPCを不特定多数で共有する可能性がある場合には、データをクライアントに残さないWebメールは有効だ。これは、学校におけるPC活用にもいえる。 データの保全という点にも注目したい。普段からクライアントPCに保存してあるメールデータを意識的にバックアップしているユーザーは少ないだろう。ハードディスクは消耗品のため、当然故障することも考えられ、また、故障しなくてもPCのリース更新時にはデータ移行が課題になる。その際、新しいパソコンへのメール移行や、消失したメールデータの復元は、たまにしか実行しないだけに結構大変な手間だ。それは、企業の視点から見ても、時間やビジネスの停止などのコストが発生する。 その点、Webメールなら、すべてのメールデータや設定はサーバ側に保存されているため、新しいパソコンでもすぐに使えるメリットがある。このように、情報リテラシーをこれから強化していくような企業にこそ、簡単に集中管理できて使えるWebメールは有用だといえる。 Webブラウザさえあればどこでも使える利便性を持ちながら、クライアントにはデータを残さず、リプレイス、環境設定、バージョン管理などの運用コストをトータルで引き下げることができるWebメールは、内部統制とセキュリティ強化が不可欠なこれからの時代に最適なシステムだといえよう。
NECソフトが提供する「WitchyMail」は、WitchyMailサーバを既存のメールシステムに追加するだけでWebメールの利用が可能になるというサーバソフトウェアだ。携帯オプションを利用することで、携帯電話のブラウザからの利用も可能になる。 導入時の負担となるユーザー登録も不要だ。POPサーバにアカウントがあれば、初回のログイン時に自動的にユーザー登録される仕組みが提供されている。もちろん、事前に登録しておくことも可能だ。この仕組みは、WitchyMailの利用者を制限したい場合などに有効だ。
これまで多かったHTMLで書かれたWebメールでは、何かボタンを押すたび頻繁に画面が切り替わり、視点が移動するなど使い勝手がいいものではなかった。さらに、1分1秒を争うビジネスシーンでは、より早く、よりムダのない操作性と反応が求められている。その点、WitchyMailは、現在一般的なメールソフトの多くが採用するメール表示形式をWeb上で実現。右クリックやカーソルキーにも対応し、利便性を向上させている。
「Webメールを導入したとき、一番大切なのはエンドユーザーがそれを使いこなせるのかどうかです。社員にとっての使い勝手は、なかなか数字では計れませんが、例えば、同じWebメールにしても使いにくいものを利用すると、企業にとってトータルコストを余計に掛けてしまうことにつながります。ですから、社内で使うアプリケーションを使いやすいものにすることは、情報システムの担当者にとっても、企業経営からも、重要な観点になるでしょう」 WitchyMailは、Ajaxという技術を使っている。Ajaxを導入したことによって、従来のHTMLのみのWebメールでは実現できなかった「ドラッグや右クリックなどユーザーインターフェイスの向上」が可能になった。NECソフトの開発陣はこの点に注目し、Webメールに適用。基本的にはデスクトップメーラと同等の使い勝手をWebメールで実現した。使い勝手を重視した結果、見栄えも、フォルダの画面、メール一覧画面、本文の表示エリアという極めて一般的なメーラの3ペインという形を踏襲している。
WitchyMailの開発を指揮したITシステム事業部リッチクライアント技術エキスパートの箕浦敦氏は、WitchyMailの操作性やレスポンスを向上させるためにこだわった点に「Ajaxの開発フレームワーク自体も自製している」ことを挙げた。 その理由を箕浦氏はこう説明する。 「一般的な開発フレームワークを使用するとWebメールには必要のない無駄な部分が多いため、レスポンスにも限界があったのです。そのため、NECソフトはフレームワークの無駄な部分を徹底的に排除し、レスポンスの向上を実現しました。また、フレームワークから一貫して自社で製作しているため、サポート面も充実している点が特徴です。海外のフレームワークを利用しているケースでは、ちょっとした修正でも海外へ問い合わせしなければならない場合もあるからです。企業で最も重要なアプリケーションといえるメールのサポート力は重要なポイントといえるでしょう」
そして、箕浦氏はWebメールの選び方について「とにかく、まず試してみることが大切」と強調する。 「導入の決め手は、本当に使いやすいかどうかが重要なポイントです。これは実際に使用してみないと分かりませんので、ぜひ体感してみてください」 これからの時代には、どこからでもアクセスでき、セキュリティの高いメールシステムが企業の原動力になる。日本版SOX法の施行に合わせた内部統制強化以外にも、さまざまなビジネスシーンでメリットを発揮するWebメール。御社のビジネスにも、Webメールを取り入れてみてはいかがだろうか。
提供:NECソフト株式会社
企画:アイティメディア 営業局 制作:@IT 編集部 掲載内容有効期限:2007年4月21日 |
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