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キーポイントは“柔軟さ”
全社的なITリソース統合に求められるSOA
SOAプラットフォームを支える仮想化技術

 ここ数年、個別開発されたシステムを連携し、全社で統一されたIT基盤上にシステムを構築する動きが加速している。その理由として、業界再編などの流れによるM&Aや業務拡張などを目的とした企業買収や合併が活発になり、自社内のシステムだけでなく他社システムとの統合が必要不可欠になるケースが増えていることが挙げられる。

 また、社内に分散したサーバを統合すれば運用管理コストの削減とサーバの稼働率の向上が可能なため、グループ会社のシステムをも含めたシステム統合を実施してスリム化したいというニーズも増えてきている。そのための実現要素が、SOAを実現するサービスプラットフォームと、その柔軟性に対応できるハードウェアの仮想化技術である。

 システム統合でコストダウン

 人事システムや会計システムなどは、どんな会社組織にも必要なシステムであるが、グループ企業内で統一されてなく、異なるシステムを使っているということが少なくない。このようにさまざまな方法で実現されているシステムの中から、最も使い勝手の良いものを組み合わせた統合システムとしてグループ全体で利用することで、業務の効率化、簡素化や最適化が図れる。

 また、企業活動全体に関わるさまざまな業務システムは、ある時間帯、あるいはある時期にはシステムが高付加になることがあるが、それ以外の時間帯、時期では、ほとんどシステムリソースを使っていないものが多い。例えば、昼間のアプリケーション利用が中心のサーバAと夜間のバッチ処理が中心となるサーバBを考えてみる。これらを同じサーバ上で稼働できれば、システムリソースを効率的に活用できサーバの総台数を減らすことができる。

 このようにシステム統合のメリットは、コンピュータ・リソースの面から明らかだが、全てのシステムを一気に入れ替えてしまうことは簡単ではない。理由のひとつは莫大なコストがかかること、もうひとつはアプリケーションを利用しているエンドユーザーにとって使い勝手の異なるシステムに変わることで、業務の生産性が落ちてしまう危険性があることだ。

 その問題を解決する手法として注目されているのが、SOA(Service-Oriented Architecture)である。SOAとはビジネスプロセスの構成単位に合わせて構築・整理されたソフトウェア部品や機能を連携させることにより、柔軟なエンタープライズシステムを構築するというシステムアーキテクチャである。ソフトウェア部品や機能(サービスという呼び方をすることが多い)をモジュール化することで自由に組み合わせられることにより、新しいサービスを追加しやすい、不要になったサービスは簡単に外すことができるなどの特徴があるため、ビジネスのスピードや変化に対応しやすい。

 大手システムインテグレータのキヤノンソフトウェアが大手流通業向けに設計したシステムでは、SOAの基盤としてウェブメソッドを採用している。ウェブメソッドのプラットフォームのポイントは、SOAの設計・構築に加え、それらが適正に運用されているか監視する機能が備わっていることだ。日本版SOX法など、ビジネスプロセスが適正に行われていることの保証を求める法律にも対応できる。

 また、各アプリケーションやデータを直接接続して連携させるのではなく、ハブとなるミドルウェアを通して連携させるので、システムを順次改修しながら構築するなど柔軟な対応が可能だ。ただし、この柔軟性を十分に生かすためには、ハードウェアにも高度な柔軟性が求められることは忘れてはならない。

 既存のシステムを生かしながらシステム統合するポイント

 業務システムをサービスとして組み合わせるには、構成要素となるソフトウェアのインターフェイスが標準化されている必要がある。現在最も有力とされている標準技術がWebサービスだ。現在、多くの業務システムにおいてWebサービスを利用した構築が模索されている。

 とはいえ、コストやシステム改修の生産性を考えると、既存のシステムもできるだけ活用し、再利用するのが上策だ。そういったシステムの中にはレガシーシステムの場合もあるだろう。

 ウェブメソッドの最新製品「webMethods Fabric™ 7」が提供するインテグレーション機能により、Webサービスはもちろんレガシーシステムもサービス化して利用可能なサービスモジュールとすることができる。また、同製品が提供するSOA ガバナンス(統制・管理)機能では、それらのサービスがどこにあり、どう使うか、誰が使うかといった情報を管理する。

 そのサービスを元に、アナリストの高い評価を受けているBPM(Business Process Management)の機能により、業務プロセスを定義することができる。さらに、適正に運用されているかどうかを監視するBAM(Business Activity Monitoring)の機能もパッケージ化されており、業務プロセスにおいて「いま何が起こっているのか」「何を改善すべきか」などの指標を収集することができる。

 これら全ての機能がパッケージ化され、各機能が密に統合しているというのがwebMethods Fabric 7の大きな特徴で、設計、実装、変更まで、IT資産をライフサイクルで管理できる。それ以外に、個々のサービスの付帯情報をメタデータとして管理するメタデータライブラリや、サービスの箱に当たるレジストリカタログに当たるリポジトリを提供するといった、サービスの管理面での機能が特に優れている。

 なお、5月31日にウェブメソッドは、システム統合・連携とSOAに関する最新テクノロジーや導入事例を紹介するセミナーBusiness Integration Forumを開催する。SOAの詳細は是非この場で聞いて欲しい。

図1 webMethods Fabric 7アーキテクチャ

 システム統合のためにはハードウェアにも柔軟性が不可欠

 つねづねシステム構築で一番大変なのはサイジングだといわれてきた。どのサービスでどれだけリソースが必要か予測するのが難しいうえ、最近のビジネスは変化が激しい。きっちり計算したつもりでも、後々アンバランスが生じることがままある。

 そこで注目を浴びはじめたのが、コンピュータのリソースを必要なサービスへ柔軟に割り当てることができる仮想化だ。システム統合の際にも、一気に全部入れ替えるわけにいかないので徐々に変更していくと、サイジングの難しさはさらに倍増する。つまり、ハードウェアリソースの柔軟な割り当ては、さらに重要な要素となるのである。

 仮想化は、ITリソースの物理的な性質や境界を覆い隠して論理的なリソース利用単位に変換して提供する技術のことで、これまでメインフレームで活発に利用されてきた。それがオープンシステムでも実装が進んできた。かつては処理速度がサーバの性能を測るスケールだったが、いまやサーバの性能の判断基準は、いかに柔軟に運用できるかという仮想化の技術へとシフトしつつある。

 例えば、前述のウェブメソッドの柔軟性を遺憾なく発揮するためには、日本ヒューレット・パッカードが全社的なSOAやBPMを実現するソリューションとして展開する「HP Integrityサーバ」のようなハードウェアが必要だ。

 HP Integrityサーバは、サーバリソースを最適化し投資効果を最大化すべく、HP Virtual Server Environmentというコンセプトをベースに仮想化ソリューションを提供するハイエンド向けのサーバ製品だ。アーキテクチャ、チップセット、各コンポーネント、オペレーティング環境など、サーバを構成する全ての領域において信頼性を追求し、柔軟性と信頼性を両立させたサーバである。

 強みのひとつは、インテルと共同開発した64ビット対応Itanium®2プロセッサを搭載していることだ。Itanium®2プロセッサは従来のRISCプロセッサと異なり、並列スケジューリングで処理実行を行うEPICアーキテクチャを持つことで、高いパフォーマンスを実現している。

 HP Integrityサーバの仮想化は、2種類の技術で提供される。セルボード(4プロセッサ)ごとに区切って、同一サーバ内で電気的にも分離されたパーティションを実現する「ハードウェアパーティション」と、さらに柔軟で細かな区切りを実現する「ソフトウェアパーティション」である。

 対応するOSはHP-UX、Linux、64bit系Windowsで、単一のキャビネット内に複数のOS環境を混在させることができる。そして、ひとつのサービスに対して1プロセッサの何分の一かのリソースだけを割り当てることから複数プロセッサの割り当てまで、柔軟に設定できるのである。

 さらに、その割り当てを動的に変化させることができるのもHP Integrityサーバの大きな特徴だ。例えば、稼働時間の異なるサービスを統合して運用する場合は、時間ごとのリソース割り当てのシナリオを作って動的に割り振ることができる。また、閾値設定により、ある程度以上の負荷がかかったら稼働率の低いサービスのリソースをそちらへ割り当てるといった運用も可能だ。システム統合の過程で日々状況が変化するような場合は、この機能がたいへん有効であろう。

図2 HP Integrityサーバ パーティショニング・ソリューション(画像をクリックすると拡大します)

 また、このHP Integrityサーバの柔軟性は、今後進むであろうデータ統合コンソリデーションを見据えたものとなっている。HP Integrityサーバによるスケールアップ型のサーバコンソリデーションを、ストレージやデータベースのコンソリデーションと連携させて、よりシンプルで効率的な情報活用基盤を提供することが可能だ。これが、今後企業をビジネスの成長へと導くIT環境となるに違いない。

HP Integrity サーバ ラインアップ
HP Integrity ハイエンドサーバ
HP sx2000チップセット搭載サーバ
HP Integrity エントリーレベルサーバ
HP zx2チップセット搭載サーバ

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「インテグレーション&SOA」
ウェブメソッド株式会社提供

総合的なエンタープライズSOA実現に必要な、インテグレーション機能を通じたビジネス・プロセスの最適化に関するホワイトペーパーが、TechTargetホワイトペーパーダウンロードセンターで入手できます。ダウンロードはTechTargetからどうぞ(ダウンロードにはTechTargetジャパン会員登録が必要です)。

提供:ウェブメソッド株式会社
企画:アイティメディア 営業局
制作:@IT編集部
掲載内容有効期限:2007年6月25日
 

関連リンク
ウェブメソッド

webMethods Fabric 7

日本ヒューレット・パッカード

HP Integrity サーバ

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キヤノンソフトウェア


 
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