ビジネスコンティニュイティ(びじねすこんてぃにゅいてぃ)情報システム用語事典

BC / business continuity / 事業継続

» 2006年01月20日 00時00分 公開
[@IT情報マネジメント編集部,@IT]

 災害や不祥事などの緊急事態が発生した際、特定の重要な事業(業務)を中断しないこと、または万一活動が中断した場合でも早期に最低限の機能から順次再開し、事業の中断によるロスを最小化すること。

 企業は日々の事業活動を行ううえで、自然災害をはじめ、火事や停電などの事故、犯罪、テロ、疫病などの外的リスク、欠陥商品や従業員による違法行為、システム障害などの内部リスクを抱えている。これらリスクの顕在化によって、ビジネスが中断された場合、その中断が長引けば長引くほどビジネスチャンスの喪失による減収、企業評価・信用の失墜の度合いが大きくなり、最悪の場合は企業の存在基盤を破壊されることになる。

 こうした面でビジネスコンティニュイティは、リスクマネジメント(危機管理)の重要な要素であり、トップマネジメントによる経営課題の1つである。特に公共性の高いビジネスを展開している企業にとっては、社会的責任であるともいえる。

 ビジネスコンティニュイティのために策定される計画を、「BCP(業務継続計画)」といい、リスクの把握・想定、継続すべき業務の絞り込み、資源制限下における復旧計画などからなる。具体的には、「バックアップシステムの整備」「バックアップオフィスの確保」「迅速な安否確認」「指揮・命令系統の確認」「要員確保」などから、「業務中断に伴う顧客流出への対策」というような2次的被害などから企業を守ることまでが含まれる。さらに計画策定から、導入・運用・見直しという継続的改善を含む、包括的・統合的なマネジメントのことを「BCM(業務継続管理)」という。

参考文献

▼『事業継続マネジメントの構築と運用の実践――事業継続計画(BCP)の上手な作り方』 KPMGビジネスアシュアランス=編/日科技連出版社/2006年4月


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