システムインテグレータ(しすてむいんてぐれーた)情報システム用語事典

system integrator / SI / SIer / エスアイヤー

» 2006年04月25日 00時00分 公開
[@IT情報マネジメント編集部,@IT]

 企業などが情報システムを導入・利用するに当たって、システムインテグレーションを一括して請け負う事業者のこと。企業および業種を表すほか、個人のことを指す場合もある。

 かつて、企業の情報システムが単一のベンダから提供されたプロプライエタリなシステムとして構築されているのであれば、システムの導入から運用、保守にいたるまでそのベンダと契約すればよかったが、システム規模の巨大化などにより単一のベンダがすべてを供給することが困難となり、分離発注が主流となってきた。複数のベンダから供給される個別のハードウェア、ソフトウェア、ネットワークをインテグレーション(統合)し、最適なシステムを構築することは極めて高度なスキルが必要で、ユーザー企業に代わってこうしたインテグレーション機能を提供する事業者がシステムインテグレータである。

 初期のシステムインテグレータの主な業務は、ユーザー企業の環境や用途、予算に応じて必要なハードウェアやソフトウェアの選定を行い、ネットワークの敷設からシステムのセットアップをすることだった。その後、企業が利用する情報システムが飛躍的に複雑化・巨大化したことから、ユーザー企業の業務分析から業務改善策の立案(システム面からのコンサルティング)から、情報システムの企画・構築・プログラム開発、完成したシステムの運用保守・メンテナンス、企業内のエンドユーザーがシステムを利用できるようにするための教育まで、サポート領域は広くなっている。

 システムインテグレータには、ハード/ソフト/ネットワークなど広範な技術知識とプロジェクトやリスクを管理する能力、そして長期にユーザーをサポートする企業体力が必要とされる。経済産業省には、システムインテグレータとして必要な能力を備えた企業を「情報サービス企業台帳」に登録し、公表する「システムインテグレーション登録制度」があり、ここに登録された企業のことを指す場合もある。

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