ワークフロー(わーくふろー)情報システム用語事典

workflow

» 2003年02月28日 00時00分 公開
[@IT情報マネジメント編集部,@IT]

 複数の部門や人がかかわる業務の流れ、あるいはそれを図示したり、ルール化したもの。そのルールを基にコンピュータネットワーク上で業務処理や業務支援を行う仕組みをワークフローシステムという。

 ソフトウェアに関するワークフロー関連仕様の標準化団体であるWfMC(Workflow Management Coalition)の定義では、「全体的もしくは部分的にコンピュータを利用して、ビジネスプロセスを促進あるいは自動化すること」としている。

 ワークフローシステムを使うことで、稟議書、交通費の精算、休暇届や引っ越し届など、これまで社内の各部門やメンバー間を巡回していた書類を電子データ化し、効率的に処理できる。

 例えば、多数のメンバーに文書を回覧する場合に並行的に配布して時間短縮を図ったり、決裁権のある人が出張中でも出張先からノートPCで決裁するといったことができ、業務のスピードアップが図れるとされる。交通費精算などは、出張した本人が金額を入力すれば、経理では再入力せずに承認・確認のみでよいため、手間と間違いが減る。また、作業を一元管理できるため、情報がどこまで伝わっているか分かるなど可視性が向上する。

 ワークフローシステムとして知られるものには、ERPパッケージから発展したものと、グループウェアから発展したものがある。ERP系ワークフローシステムは企業のコアとなるビジネスプロセスを定義、実行するためのものである。グループウェア系のワークフローシステムは従業員の出張申請や事務用品の購入申請のようなローカルで小規模なものとなる。

 このほか、SOAなどのシステム連携技術の進展とともに連携手順を示す技術としても注目されている。

参考文献

▼『ワークフロー ――ビジネスプロセスの変革に向けて』 戸田保一、飯島淳一、速水治夫、堀内正博=著/日科技連出版社/1998年5月

▼『ワークフローの実際』 電気学会ワークフロー調査専門委員会=編/日科技連出版社/1999年8月

▼『エッセンシャルWF:Windows Workflow Foundation――ワークフロー対応アプリケーション構築のための基礎知識』 ダーマ・シャクラ、ボブ・シュミット=著/新丈径=訳/翔泳社/2007年9月(『Essential Windows Workflow Foundation』の邦訳)


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