Extreme Programming / XP / エックスピー
ユーザー要求や仕様の変更リスクを軽減するために、顧客や開発者間のコミュニケーションを重視し、コーディングとテスト、リファクタリング(コードの書き直し)に重点を置いて、短期間のリリースを繰り返して開発を進めていくソフトウェア開発方法論。アジャイルソフトウェア開発もしくは軽量(ライトウェイト)開発と総称される一連の手法のうちの代表的な1つ。
ウォード・カニンガム(Ward Cunningham)、ケント・ベック(Kent Beck)、ロン・ジェフリーズ(Ron Jeffries)の3人が中心となって定式化、提唱したもので、1999年にベック氏が著した「Extream Programming Explained - Embrace Change」によって注目を集めた。
ウォーターフォール・モデルやRUPは、開発のプロセス(手順)定めたものだが、XPでいう方法論は「行動のルール」とその応用とされている。XPはその中核的な「4つ価値」と、実践するための「19のプラクティス」(当初は12だったが、改訂が繰り返されている)のセットを規定している。
XPは10人程度くらいまでの比較的少人数のチーム開発に適しているといわれ、小規模のソフトウェア開発に向いた手法だとされることが多い。しかし、提唱者の1人であるケント・ベックは、漸進的にソフトウェアを成長させることを目指せば、大規模システムを作ることも可能だと主張している。
▼『XPエクストリーム・プログラミング入門――ソフトウェア開発の究極の手法』 ケント・ベック=著/長瀬嘉秀=監訳/永田渉、飯塚麻理香=訳/ピアソン・エデュケーション/2000年12月(『Extream Programming Explained』の邦訳版)
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