サーバ仮想化の次はネットワークの仮想化、ノーテル新製品ネットワーク仮想化ソリューションを発表

» 2008年06月10日 00時00分 公開
[吉村哲樹,@IT]

 ノーテルネットワークスは6月10日、「Nortel Ethernet Routing Switch 8600」(ノーテル・イーサネット・ルーティング・スイッチ 8600)の新バージョンと、新製品「Nortel Virtual Services Switch 5000」(ノーテル・バーチャル・サービス・スイッチ 5000)を発表した。

 Nortel Ethernet Routing Switch 8600は、10Gbit対応のルーティングスイッチ製品。今回同社がリリースを発表した新バージョン「リリース5.0」では、4種類の新モジュール追加で機能が強化され、IP-VPNによるネットワークインフラの仮想化をサポートする。

 Nortel Virtual Services Switch 5000は、L4-7スイッチとセキュリティースイッチの機能に加え、ネットワークサービスの仮想化を実現するための独自機能を備えた新製品。1台の装置の内部を「仮想ラック」と呼ばれる論理装置に分割、それぞれの仮想ラック内で別々のネットワークサービス環境を構築・運用できる。例えば、仮想ラックAには顧客A用のファイアーウォールサービスとセキュリティサービスを、仮想ラックBには顧客B用のファイアウォールサービスとVPNサービスを、といった具合だ。通常は別々のネットワークデバイスで提供される各種ネットワークサービスを仮想化技術で集約することにより、コスト削減と運用管理の効率化が実現できるという。

写真 Nortel Virtual Services Switch 5000

 さらに同社ではヴイエムウェアとパートナーシップを結び、サーバおよびストレージの仮想化ソリューションも提供する。ネットワークインフラ、ネットワークサービス、サーバ・ストレージなどのコンピューティング、それぞれの仮想化技術を組み合わせることにより、ユーザーに対してエンド・ツー・エンドでの仮想化ソリューションを提供するという。

写真 ノーテル エンタープライズソリューションズ セキュリティ&アプリケーションインテリジェンス ネットワークマネジメント ポートフォリオリーダー ワッシム・タウビ(Wassim Tawbi)氏

 ノーテル エンタープライズソリューションズ セキュリティ&アプリケーションインテリジェンス ネットワークマネジメント ポートフォリオリーダーのワッシム・タウビ(Wassim Tawbi)氏は、「ノーテルのエンド・ツー・エンド仮想化ソリューションを導入することにより、ユーザーはネットワークインフラをシンプル化し、コストを削減することができる。企業合併・買収や組織変更に伴うネットワーク構成の変更にも、物理装置の配置を変更することなく、論理レベルの設定変更で対応できるため、ビジネスの変化に柔軟に対応可能だ。また、ネットワーク装置の統合により電力とスペースを大幅に削減できる」と同社のソリューションを導入するメリットを強調した。

 同社の一部のパートナー企業では、すでにこれらの製品・ソリューションを先行導入している。国内一般ユーザーに対する提供は2008年第4四半期に開始する予定で、販売価格は未定だという。

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