ITプロジェクトをバブルチャートで可視化、HPが管理ソフトITILv3に対応し開発ライフサイクル全体を管理

» 2008年07月29日 00時00分 公開
[垣内郁栄,@IT]

 日本ヒューレット・パッカード(HP)は7月29日、ITプロジェクトを管理し、投資を最適化する新ソフトウェア「HP Project and Portfolio Management 7.5 日本語版」(PPM)を9月1日に出荷開始すると発表した。事業戦略に基づき、ITプロジェクトを立案、推進する企画部門やCIOなど上流工程の担当者向けソフトウェアだ。

 PPMはITプロジェクトの立案から人材リソースの配置、予算の最適化などを行う。ITILv3に対応し、HPのほかの製品と組み合わせることで戦略立案だけでなく、実際のアプリケーション開発、運用までのITのライフサイクル全体を管理することができる。

 主な機能は3つ。1つは業務部門からのリクエストに基づき、ITプロジェクトを立ち上げる際に、その予算や業務上の効果、重要度、リスクなどを数値化し、どのプロジェクトをどういう優先度で行うべきかを自動計算する「Portfolio Optimization機能」。登録した各プロジェクトは数値によってバブルチャートに表示され、社内における位置付けが確認できるようになっている。

ITプロジェクトの規模や位置付けを示す「HP Project and Portfolio Management 7.5 日本語版」のバブルチャート

 もう1つの機能は全社的な「人材リソース管理機能」。既存アプリケーションの改修などプロジェクトとして管理されていない工数も含めて、人材リソースを配分可能。スタッフの空き時間やスキルを考慮しながら最適な仕事の割り振りができる。

 3つ目は全プロジェクトの進捗状況を可視化する「プログラムマネジメント機能」。各プロジェクトが決められたプロセスやスケジュール、予算で進められているかをチェックできる。Microsoft Projectと双方向のデータ連携をすることも可能。

 最小構成価格は710万4720円。前バージョンの7.1は英語版のみで、日産自動車がグローバルで採用している。HPは日本語版を用意した今バージョンで国内での本格展開を図る考え。直接販売のほか、コンサルティングファームとも協業し、販売を広げる。日本ヒューレット・パッカードのHP ソフトウェア事業本部 マーケティング部 部長の河口雄一郎氏は「1年後には2桁の顧客を獲得したい」と話した。

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