ディサークルは8月6日、ワークフロー機能、グループウェア機能を備えたポータルソフトウェアの新版「POWER EGG 2.0」を8月29日に出荷開始すると発表した。新版では産学協同の研究成果を生かしてユーザビリティを強化した。
従来のPOWER EGG 1.xシリーズはこれまで979社が導入し、19万8000ライセンスが利用されている。サイボウズなどほかの中堅中小企業向けのグループウェアと比べると導入社数は多くないが、ディサークルの代表取締役社長 西岡毅氏は、「SIパートナーと組んで基幹系システムのフロントとして販売してきたから」と説明する。ただ、今後は「もう少し単体で数を売っていくモデルにする」という。
導入社数を増やすために2.0ではユーザビリティなどの機能向上のほかに、1.0で行ってきたオールインワン・パッケージ販売を改め、必要な機能を顧客が個別に購入できるようにした。ポータルとワークフローエンジン、システム管理、APIなどの機能を持つ「ベースシステム」(1ライセンス当たり8000円、税別、以下同)のほかに、「グループウェア」(2000円)、「汎用申請」(6000円)、「ファイル管理」(2000円)、「経費精算申請」(4000円)などの機能があり、「カフェテリア方式」(同社)で、ベースシステム以外の機能を選択できる。1.xで同様の機能を実現することと比較して、2.0は「25%くらい低価格化した」という。
単体製品として狙っていくのはIBM Lotus Notesやサイボウズ Officeのリプレースだ。西岡氏は「Notesは重い、サイボウズは物足りないという声が結構ある」と話し、食い込む余地はあるとの考えを示した。 Noteユーザーに対してはPOWER EGGのメンテナンスのしやすさ、サイボウズユーザーに対してはPOWER EGGが標準でワークフロー機能を持つことや、ほかのシステムとの連携の容易さをアピールするという。
販売目標は3年間で470社、11万ライセンス。POWER EGGシリーズの累計としては1440社、29万5000ライセンスが目標だ。10月末には1.xから2.0にデータを移行できるツールの出荷も始める予定。来年度からは他社のプラットフォームと連携し、POWER EGGをSaaSで提供することも計画している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.