楽天やニコンも導入、ライトナウのCRMソリューションに新製品ウェブ画面の同期、リアルタイムチャットも実現

» 2008年09月10日 00時00分 公開
[内野宏信,@IT]

 ライトナウ・テクノロジーズは9月10日、オンデマンドCRMソリューションの最新版「RightNow August'08」を発売すると発表した。インターネット通販サイトや商品情報サイトなどに必要な機能をウィジェットとして用意し、自在に編集・構築可能とした「カスタマポータル」をはじめ、オペレータと消費者のWeb画面を同期させ、きめ細かな案内を実現する「コブラウズ」、消費者とのチャットを実現する「プロアクティブチャット」といった機能により、消費者との双方向コミュニケーションを支援し、顧客満足度、企業ブランドの向上に貢献するという。

写真 ライトナウ・テクノロジーズ社長のブライアン・遠藤氏

 同社社長のブライアン・遠藤氏は、「弊社製品の導入企業はグローバルで1900社。日本でもニコン、リコー、楽天をはじめ、多数の企業に採用されてきた実績がある。新製品のRightNow August'08も、一般消費者向けのビジネスを展開する企業、特にWebサイト、電子メール、電話など、マルチチャネルで顧客対応を行っている企業をメインターゲットに積極的に販売していきたい」と述べた。

 続いて、米ライトナウ・テクノロジーズの製品担当バイスプレジデント、デビッド・バップ氏が、近年の顧客サービスの在り方について解説した。特に、製品の魅力を高めるだけではなく、消費者とのコミュニケーションが販売の鍵を握っていることを挙げ、Webを通じた双方向コミュニケーションの重要性を指摘。それを支援する機能として、RightNow August'08の「カスタマポータル」「コブラウズ」「プロアクティブチャット」の3機能を紹介した。

写真 米ライトナウ・テクノロジーズの製品担当バイスプレジデント、デビッド・バップ氏

 カスタマポータルは、消費者がWebサイト上で購入の意思決定をする際、サイトとして求められる機能をウィジェットして用意し、それらを自由に使って編集・構築できる機能。「一からサイトを構築すると手間も時間もかかるが、必要な機能が最初から用意してあるため、消費者のニーズに適したサイトを効率よく構築できる。Web開発ツールとして一般的なAdobe Dreamweaverで編集できる点もポイントだ」(デビッド氏)

 現在は検索機能、レポート機能、フォーム機能など、37のウィジェットを用意。これらを利用することで、通販サイトとして必要な機能を装備したり、グーグル、ウィキペディアといった消費者に人気の高い検索サイトのインターフェイスを自社サイトにレイアウトするなど、柔軟かつ効率的なサイト編集を可能にするという。

 コブラウズは、消費者の承認に基づいて、顧客対応部門のオペレータと消費者のWeb画面を同期する機能。Webサイトについて電話で問い合わせがあった際も、消費者と同じ画面を見られることで、よりきめ細かな案内が可能になるという。会話内容に応じて、リコメンドしたい商品の詳細ページを表示したり、消費者に代わって必要な情報をフォームに入力することも可能で、顧客満足度向上、販売促進に貢献する。

 一方、プロアクティブチャットは、「ある一定の時間以上、サイトに滞在している」「手の空いているオペレータがいる」といった条件をあらかじめ設定しておくと、それに応じてWebサイト閲覧中の消費者をチャットに招待する機能。消費者の疑問や要望に即時対応できるほか、電話による問い合わせ件数の低減にもつながり、オペレータの効率向上に寄与する。

 販売は伊藤忠テクノソリューションズなど代理店を通して行う。ブライアン・遠藤氏は、「ライトナウ・テクノロジーズ全体の収益は1999年以来、8年連続で成長しており、2007年には1億2000万ドルの売り上げを記録した。毎年約30%ずつ実績を伸ばしている形だが、RightNow August'08の拡販も含めて、日本国内でもこの伸び率を上回る成果を目指したい」と話している。

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