安否確認機能や企業ポータル機能を搭載したグループウェアネオジャパンが無料で安否確認機能を提供

» 2009年01月14日 00時00分 公開
[大津心,@IT]

 ネオジャパンは1月14日、同社のグループウェアの最新版である「desknet's Ver.7」の発売を開始した。特徴は、安否確認機能と企業ポータル機能を搭載した点。同社によると、安否確認機能を搭載したグループウェアは初めてだという。価格は、5ユーザーの場合で税込み4万1790円から。

齋藤氏写真 ネオジャパン 代表取締役社長 齋藤晶議氏

 desknet's Ver.7の特徴としては、安否確認機能や企業ポータル機能を新たに搭載したほか、機能強化として、iPhone対応や回覧・レポート機能の拡充が挙げられる。安否確認機能は、災害やテロ、新型インフルエンザなど、不測の事態が発生した際に、迅速・簡単に従業員の安否を確認できる機能。同社のプロダクトマーケティング担当部長である中沢仁氏は、「安否確認機能は、単体製品としては数多く存在するが、多くは大企業向けであったり、高価であったりして敷居が高い部分がある。一方、今回搭載した機能は、desknet'sユーザーであれば無料で利用できるので、desknet'sユーザーの中心である中小企業にはかなりメリットがあるだろう。特に昨今はBCM(事業継続マネジメント)への関心も高いことからこの機能は重要だ」とコメントした。

 安否確認機能を利用するためには、まず情報を管理する“防災管理担当者”を決め、その担当者が災害時に中心となって安否確認を行う。従業員はあらかじめ、携帯電話番号や携帯電話メールアドレスなど、災害時の連絡先情報を登録しておく。すると、万が一、災害が発生した場合には、防災管理担当者が配信ボタンを押すだけで、登録されたメールアドレスに専用URLが配信され、そのサイト上でプルダウンで「軽症」や「重症」、「出社」や「休み」などを選択することで安否確認や従業員の現状確認が行えるというものだ。中沢氏は、「従来であれば、電話連絡しかなかったが、ただでさえ災害で混乱しているときに電話で確認するのは難しい。その点、普段から使い慣れているグループウェアにこの機能が付いた点は大きいだろう」と説明した。

画面イメージ 安否確認機能の画面イメージ。プルダウンで選ぶだけなので携帯電話からでも簡単に利用できる

 企業ポータル機能は、desknet'sエンタープライズ版に以前から搭載されているタブ形式による専用ポータル機能が好評だったことから、今回発表されたdesknet's Ver.7にも搭載された。タブは全社で利用する「共通タブ」と、個人のための「個人タブ」の2つを用意。共通タブには、全社的に告知するインフォメーションや会社の株価、新商品情報など、全社員に共通する機能を表示。一方、個人タブには、新着メールや天気情報、ニュースなど、個人として必要な情報だけを表示できる。これらの機能は、ガジェットに対応しており、外部サイトのガジェットであっても、登録することで個人ポータル上に表示可能だ。

 機能強化では、まずiPhoneに対応。中沢氏は「従来からPDA版はあったが、これをリニューアルして、いま話題のiPhoneに対応した。desknet'sで利用できる全23種類の機能のうち、モバイルで使うであろう16種類の機能が利用できる」と説明した。回覧・レポート機能は、従来よりdesknet'sユーザーに人気の機能。新たに、メールソフトのようなツリーフォルダを作れるようにしたほか、従来は1回の送信に対して1回しかコメントを返信できなかったが、これを複数回できるようにした。

 また、アクセスログ機能を強化。従来はログイン記録やPVなどしか記録していなかったが、新たに「ログイン/ログアウト実行ログ」「CSVエキスポート実行ログ」「ダウンロード実行ログ」「メール送受信実行ログ」「登録/変更/削除実行ログ」などを保存。情報漏えいや内部統制対策に対応したという。

 これらの機能は、同社のSaaS型アプリケーションサービス「Applitus」でも、2〜3月から順次利用できるようになるとした。ネオジャパン 代表取締役社長 齋藤晶議氏は、「desknet'sは222万人に現在使われており、そのニーズを汲み上げて機能追加をしている。今回も新機能追加のほかに、ユーザーの要望の多かったものから順に数十個所の改良も加えている。desknet'sの中心ユーザーである中小企業のニーズに応えられているだろう」とコメントした。

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