サーバラックの地震対策、ユーザーの45%が「不十分」と回答ラックベンダAPCが調査

» 2009年01月15日 00時00分 公開
[垣内郁栄,@IT]

 サーバラックベンダのエーピーシー・ジャパンが1月15日に発表した調査結果で、サーバラックを購入したユーザーの45%が現在行っているラックの地震対策について不十分と考えていることが分かった。80%以上のユーザーがラックの地震対策を行っているが、その効果には疑問を持っているようだ。

APCとベストソリューションズが販売しているラック免震装置「ISO-Modular for APC」

 調査は同社のメールマガジン購読者を対象に実施。540人が答えた。回答者の約79%(小数点以下を四捨五入、以下同)は一般企業ユーザー。2〜19台のラックを保有しているユーザーが大半だった。

 頻繁に地震が起きる日本で使うだけに、67%の回答者はラック購入時にラックの耐震性を考慮に入れるという。購入後も81%のユーザーは地震対策を行っている。地震対策で多いのは一部ラック、またはすべてのラックの固定で、それぞれ複数回答で30%以上を占める。

 だが、多くの人はこの対策だけでは不安と考えていて、回答者の45%は「十分な対策が取れていない」と回答。「十分な回答が取れている」とするのは22%にとどまった。十分な対策が取れない理由は「予算がない」が77%でトップ。2番目の「スペースがない」(17%)、「方法が分からない」(6%)を大きく上回った。

 予算の問題だけにラックの地震対策を今後実施するという回答者は全体の38%にとどまり、62%は「ない」としている。地震対策を今後実行すると回答したユーザーは「ラックの固定を検討」(57%)が多く、次いで「免震装置の導入を検討」(33%)、「耐震ラックの導入を検討」(29%)となっている。

 アンケートでは電源保護対策についても聞いた。回答者の90%は「一部IT機器にUPSを設置」と回答。設置しているのはサーバとネットワーク機器が多い。また、84%は実際にUPSが作動したことがあるといい、その原因は「ビル内電力供給による」(52%)、「自然災害による」(50%)、「送電ルートによる」(34%)が多かった。人為的ミスによるUPS作動は20%だった。

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