ヤフー、自社データセンター所有へソフトバンクIDCを吸収合併

» 2009年02月19日 00時00分 公開
[垣内郁栄,@IT]

 ソフトバンクは2月19日、グループのデータセンター運営会社であるソフトバンクIDCソリューションズを、連結子会社のヤフーに譲渡すると発表した。譲渡額は450億円で、株式譲渡日は2月24日。ソフトバンクは2009年3月期の単体決算で特別利益323億円を計上するが、連結決算では内部取引として消去される見込み。

 ソフトバンクは、ヤフーがデータセンターを所有することで、将来の需要の増加やサービス増強を主体的に進めることができるようになると指摘し、ヤフーの事業において「データセンター関連コストの大幅な削減、調達の効率化、サービス投入のスピードアップ、計画的な事業遂行の実現などが可能になる」としている。

 また、ヤフーが持つ大量サーバの独自運用管理技術をデータセンター事業に適用することで、スケールメリットのほか、業務の効率化が期待できると説明している。ヤフーが現在検討しているSaaS事業やクラウド・コンピューティングに関する事業についても、ソフトバンクIDCを吸収合併することで「基盤提供面、サービス開発面、販売面などを含めて総合的に進展する」と見ている。

 ソフトバンクIDCは1986年設立の企業で「データセンター事業の草分け」。全国9カ所でデータセンターを運営する。代表取締役社長は真藤豊氏。従業員は123人。2008年3月期の売上高は98億4300万円だった。

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