情シス子会社に対する親会社の不満、サポート体制がトップ矢野経済研究所が調査結果を発表

» 2009年02月26日 00時00分 公開
[垣内郁栄,@IT]

 矢野経済研究所が2月26日に公開した調査結果で、親会社の85%が情報システム子会社のサポート体制を不満に思っていることが分かった。調査結果は情報システム子会社66社と親会社20社に実施したアンケートをまとめた。

 情報システム子会社の「サポート体制」について親会社に聞いた結果では「大変不満」「不満」の合計が85%。「満足」は10%だった。矢野経済研究所は「情報システムの運用や保守をサービスとして十分に提供できている情報システム子会社が少ないため」と推測している。

親会社の情報システム子会社に対する評価(矢野経済研究所の発表資料から)

 「満足」が多かったのは上流工程に当たる「ソリューション提案力」「コンサルティング力」で、矢野経済研究所は「情報システム子会社がこれまでに蓄積した業務知識が親会社から評価されたためと推測する」としている。

 情報システム子会社には、親会社またはグループ会社のプロジェクトにどの程度、参画しているかを聞いた。最も多かったのは「親会社が主導だが、情報システム子会社のメンバーも企画に参加」で45.5%。次いで「主に開発プロセス(設計、開発)から参加」(42.4%)だった。

 また営業利益率が高い情報システム子会社ほど、親会社のプロジェクトに企画段階から参加していることが分かったという。親会社のIT投資動向が早い段階に分かり、人員配置などのリソースプランニングが適正に行えることが理由と見られる。矢野経済研究所は「情報システム子会社は、親会社主導であっても企画プロセスに参加していくべき」としている。

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