「いつ、何をやればいいのか」を明確に、IBMがITIL支援ツールスターターキットも同時発表

» 2009年04月15日 00時00分 公開
[伊藤海彦,@IT]

 日本IBMは4月15日、ITILに基づくITの運用管理を実践するためのプロセスやノウハウをWebブラウザで参照できるようにするツール「IBM Tivoli Unified Process」(ITUP)を無償で提供すると発表した。同時に、ITUPをセットにしたITサービスマネジメントソリューション「IBM Tivoli ITILスターターキット」の提供も発表した。同ソリューションを利用することで、ITサービスマネジメントを短期間で導入可能になるという。

 ITUPは、IT運用管理のワークフローや要員の役割を文書化し、Webブラウザで参照可能にする。ITILは、運用管理のベストプラクティス集で、実践には企業が一からそのプロセスを組み立てるのが基本。ITUPを利用することで企業は、ITILの具体的なプロセスの説明、各プロセスでの成果物、遂行すべき役割の定義、プロセスの実装に含まれるツールの説明などをWebブラウザで確認できる。これにより、プロセスの整備、展開、文書化などの必要な工数と期間を短縮し、ITサービスマネジメントの効率を上げることができるという。

 日本IBMは同時に、ITUPをセットにした「IBM Tivoli ITILスターターキット」の販売を開始する。ITサービスマネジメント全般のプロセスを管理する「IBM Tivoli Service Request Manager V7.1」と、その導入サービス、およびITUPがセットになったパッケージ・ソリューション。価格は450万円(税別)から。このスターターキットを使うことで、企業は短期間でITILを実践でき、結果的にコスト削減につながるという。

 スターターキットの内容は、以下の6つのソフトウェア・ライセンスと導入サービスとなる。

  1. Tivoli Service Request Manager V7.1 同時接続ユーザー×1ライセンス
  2. Tivoli Service Request Manager V7.1導入
  3. ITUPベースのテンプレートモジュール導入
  4. 「管理項目」「画面設計」の確認および設計作業(10個までの項目追加・変更、5カ所までの表示項目変更など)
  5. 操作説明(一般ユーザー、管理者向け)
  6. 機能操作手順書および導入作業報告書

 1のライセンスについては、最大3グループ20ユーザー登録までを想定している。3のITUPベースのテンプレートに含まれるITILプロセスは、サービスデスク、インシデント管理、問題管理、ナレッジの4つ。導入サービスは、日本IBMのビジネスパートナーが提供する。

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