BO Explorerは通常版と高速版の2種類が存在SAP担当者がBI新製品の詳細を説明

» 2009年05月14日 00時00分 公開
[大津心,@IT]

 独SAPのプライベートイベント「SAP SAPPHIRE 2009」の2日目となる5月13日(米国時間)、米SAPでビジネスユーザー担当シニアバイスプレジデントを努めるジョナサン・ベッカー(Jonathan D. Becher)氏に昨日発表されたBI新製品「SAP BusinessObjects Explorer」(以下、BO Explorer)の詳細を聞いた。

ベッカー氏写真 米SAP ビジネスユーザー担当シニアバイスプレジデント ジョナサン・ベッカー氏

 BO Explorerは、2008年2月に発表したBusinessObjects XI向け検索モジュールである「BusinessObjects PoleStar」と、SAPのBI製品である「SAP Netweaver Business Warehouse」(BW)を統合した新製品。PoleStarの特徴である簡単なUIを継承しつつ、BWとの連携を深めた点がポイントだ。ベッカー氏によると、BO Explorerには「スタンダードバージョン」と「アクセラレーテッドバージョン」の2種類のバージョンが存在するという。

 スタンダードバージョンは基本的にソフトウェアとして提供される。一方のアクセラレーテッドバージョンは、SAPのBIアプライアンス製品「SAP Netweaver Business Warehouse Accelerator」(BWA)向けの製品であり、BWAのインメモリデータベース機能を利用することが可能なバージョンだという。

 BWAではデータ検索を高速化するために、米IBMや米HP、富士通などと協力。インメモリデータベース技術は米インテルと協力して開発しているという。アクセラレーテッドバージョンではこのBWA向け機能を活用し、BWAの高速な検索機能とPoleStarの簡単なUIを併せ持つアプライアンス製品だ。

 また、BO ExplorerのSaaS形式での提供については、「現在テスト版のラボができている段階。ラボではすでに使えるようになっており、Excelのスプレットシートなどのデータをアップロードして使用できるようになっている。ただし、SaaS形式なのでデータをサーバにアップロードしなくてはならない。従って、データ量が数十ギガバイトや数テラバイトに達する場合には、アップロードが難しいという問題がある」(ベッカー氏)と説明した。

 ベッカー氏は、「現在、スタンダードバージョンについては、Oracle用やDB2用の開発も進めている。アクセラレーテッドバージョンは、現在のBWAを基本にさまざまなパートナーとの連携も視野に入れて開発を進めていく。SaaS形式はデモサイトを用意しているので、ぜひ1度体験してみてほしい」とコメントした。

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