動画共有サイト、地図サービスで拡大するストレージ市場富士キメラ総研が2014年を予測

» 2009年06月12日 00時00分 公開
[垣内郁栄,@IT]

 動画共有サイトや地図サービスの急成長でエンタープライズストレージの市場が拡大するとの市場予測を富士キメラ総研が6月12日に発表した。SSD(ソリッド・ステート・ドライブ)やSATA HDDなど新しく登場したストレージの利用も広がる見通しだ。

 サーバやディスクアレイ、テープドライブ、SSD、光ディスクドライブなどで構成するエンタープライズストレージ市場の世界の出荷台数は、2008年に1億277万台。2009年は2.5%の成長率で1億532億台になると予測する。2014年には2008年から33.1%増加し、1億3675万台に達するというのが富士キメラ総研の見通しだ。動画共有サイト、地図サービスのほか、ニアラインと呼ばれるカテゴリのストレージが大きく伸びると見ている。

 ニアラインストレージは、高速アクセスが求められるオンラインストレージと、バックアップ用途のオフラインストレージの中間に位置付けるストレージで、アクセス頻度は低いが即時のアクセス性能が求められるという特性がある。このニアラインストレージ分野では容量単価が安いSATA HDDがすでにメインとなっていて、今後は3.5インチ型から消費電力が少ない2.5インチ型への移行が進むと富士キメラ総研は予測している。3.5インチ型から2.5インチ型への移行はより高い信頼性が求められるオンラインストレージでも進むとしている。

 SSDは高速なファイルアクセスが求められる金融系のアプリケーションなどで需要があるという。そのほかオンラインストレージのキャッシュとして利用されるケースも増えると富士キメラ総研は予測している。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ