土砂降りの中で晴れ間は? IDC Japanが国内IT投資予測2009年はマイナス3.8%

» 2009年06月16日 00時00分 公開
[垣内郁栄,@IT]

 IDC Japanは6月16日、2009年の国内IT投資が前年比マイナス3.8%の12兆1770億円に落ち込むとの予測を発表した。組立製造業や証券/その他金融で大幅にIT投資が減少するという。

 同社によると2009年の国内IT投資は「ほぼすべての産業分野においてマイナス成長に落ち込む」。特に輸出の減少で組立製造業が前年比マイナス7.6%と急減。プロセス製造もマイナス4.5%と大きくIT投資を減らす。証券/その他金融はマイナス7.1%、銀行がマイナス5.3%とIT投資をダウンさせる。

 対して、医療分野はレセプトのオンライン化や医療情報ネットワークの構築などで2009年はプラス成長を維持(0.2%増)する見通し。官公庁も0.5%のプラス成長になると見られる。そのほかの業種でも内部統制や会計コンバージェンス、環境法制、労務管理などのコンプライアンス対応に必要なIT投資は継続して行われるとIDC Japanは予測している。

 同社はまた、2008年から2013年の年間平均成長率(CAGR)をマイナス0.1%と予測。2013年の国内IT市場規模は12兆6265億円と予測している。

主要産業の2008年〜2013年の前年度成長率の推移(IDC Japan資料から)

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