ジュニパー新社長に元NVIDIA、ハイペリオン社長の細井洋一氏SIerやディストリビューターとのエコシステムを推進

» 2009年11月11日 00時00分 公開
[大津心,@IT]

 ジュニパーネットワークスは11月11日、報道関係者向けの説明会を実施し、11月1日付で同社社長に元NVIDIA日本代表を務めていた細井洋一氏が就任したと発表した。細井氏は「ジュニパーは10月末に大きな発表を行った。その中でエコシステムを拡大・拡充していく方針を示している。私の最初の仕事は、このエコシステムを日本でもSIerなどを中心に構築していくことだ」と抱負を語った。

 ジュニパーは2002年から約8年間に渡って大須賀雅憲氏が社長を務めた。2009年4月に同氏が退任して以降、アンドリュー・カワード氏が兼任していた。細井氏は、サン・マイクロシステムズに12年間在籍し、その後日本SSAグローバル、ハイペリオン(現オラクル)やNVIDIAなどの社長を歴任している。

細井氏写真 新たにジュニパーネットワーク代表取締役社長に就任した細井洋一氏

 同氏は、「サンがネットワークコンピューティングを提唱してから、着実にネットワークは進化し、現在動画コンテンツがトラフィックの中心になってきている。今後、動画コンテンツがデスクトップだけでなくモバイルにも普及していけば、さらに爆発的にトラフィックが増えていくだろう。2020年にはネットワークトラフィックが現在の17倍になるという予測もある。前職の知識を生かし、この“いままでのネットワークの概念を打ち破る”ようなネットワークコンピューティング・エボリューションの時代を乗り切りたい」とコメントした。

 米ジュニパーは10月29日に新ASICチップセット「Junos Trio」やソフトウェアプラットフォーム「Junos SPACE」などを発表。自社ロゴを一新するなど、新事業への取り組み意欲を示している。また、パートナーシップでは、米IBMに続き米Dellと新たにOEM契約を締結するなど、エコシステム拡大を図っている。また、Junos SPACEはソフトウェアプラットフォームとして位置付けられ、SIerなどに門戸を開いている。

 この点について細井氏は、「先日の発表からも、当社はすべてを自社で開発するわけではない、という意思表示を行った。日本では特に、SIerやディストリビューターとの連携が不可欠だ。いまではOEMも入り、かなり販路が複雑化している。そのあたりをきちんと取捨選択し最適化すれば、日本の売り上げをさらに伸ばすこともできるだろう。日本の売り上げ割合を15%に上げていきたい。そのために、日本に最適なエコシステムの構築を目指す」と方針を示した。

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