最小構成120万円からのレガシーマイグレーションツールWeb化とサービス化でマイグレーションをサポート

» 2009年11月30日 00時00分 公開
[大津心,@IT]

 ソフトウェア・エー・ジーは11月30日、報道関係者向けの説明会を実施。同社のレガシーマイグレーションツール「webMethods Applinx」の製品・販売戦略を説明した。従来、直販を中心に行ってきたが、今後はAS/400に強いSIerなどを中心にパートナー販売を強化していく。

香山氏写真 ソフトウェアAG ウェブメソッド バイスプレジデント 香山瑞穂氏

 基幹系システム向けデータベースを提供するソフトウェアAGは、ドイツに本社を置く老舗ソフトウェアベンダ。2007年にSOAベンダのウェブメソッドを買収し、SOAを利用したレガシーマイグレーション事業を本格化させている。2008年の売上高が約935億円、税引き前利益率も24%と、業績も好調を維持しているという。同社 ウェブメソッド バイスプレジデント 香山瑞穂氏は、他社との違いについて「当社はESB(Enterprise Service Bus)が基本ソリューション。ESBが中心となって各種マイグレーションサービスを提供している点が最も異なる。早いユーザーだと3〜6カ月で投資を回収している点も評価されている」とコメントした。

 webMethods Applinxは、レガシー資産をWeb化することでマイグレーションを推進するソリューション。価格は、最小構成の20名の場合で120万円から。通常、レガシーシステムを利用する際には、利用PCにエミュレータをインストールして利用する。この場合、利用PC数に応じてライセンスが必要なため、運用コストが高いほか、標準インターフェイスがないため、人手で二重入力しているケースもあるという。それを解消するために、webMethods Applinxでは「Web化」と「サービス化」の2種類の方法でサポートする。

 Web化では、端末エミュレータの画面・操作感をそのままWebブラウザで実現する方法。ファンクションキー操作もそのまま利用できるうえに、開発の必要もない。また、Webアプリケーション風に画面をカスタマイズすることも設定ベースで実現可能だ。サービス化は、レガシーシステムアプリケーションの画面遷移をマクロのように記録することで、自動化できるというもの。自動化することでほかのアプリケーションとのリアルタイム連携も可能になるという。具体的には、画面遷移を記録してマッピングすることで自動化を実現した。

画面イメージ エミュレータの画面をそのままWeb化した画面(左、Webアプリケーション風にした画面(右。機能的には両者同じだが見た目が異なる

 ソフトウェア・エー・ジー シニアコンサルタント 坂本真吾氏は、「Web化することでエミュレータのコストを最大5分の1に削減できる。また、サービス化することで既存アプリケーションとのリアルタイム連携も実現できる」とメリットを説明した。

 ソフトウェアAGでは従来の直販に加えて、代理店販売を開始。AS/400に強い販売代理店を募集し、販売網を広げていくとした。香山氏は「代理店は年間10社程度増やしていきたい。販売目標は2億円だが、これは直販と代理店で半々くらいのイメージだ」と販売戦略を説明した。

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