オラクル、ビジネスプロセスと連動できるBI新製品BPELを通じてさまざまなアプリケーションとの連携を実現

» 2010年07月29日 00時00分 公開
[大津心,@IT]

 日本オラクルは7月29日、ビジネスプロセスとビジネスインテリジェンス(BI)を融合する「Oracle Business Intelligence 11g」(Oracle BI)を発表した。日本オラクル EPM/BI事業統括本部 ビジネス推進本部 ビジネス推進部 担当マネージャ 福岡浩二氏は、「Oracle BIはビジネスプロセスとの連携を実現した画期的なBI。また、経営層、マネジメント層、実務層と3つのレイヤに分類し、それぞれが求めている機能を提供している」と説明した。

福岡氏写真 日本オラクル EPM/BI事業統括本部 ビジネス推進本部 ビジネス推進部 担当マネージャ 福岡浩二氏

 Oracle BIは、リレーショナルOLAP(R-OLAP)や多次元OLAP(M-OLAP)などの各種分析・レポート機能を提供するBI製品。同社のIT管理製品「Oracle Enterprise Manager 11g」や、次世代IT基盤「Oracle Fusion Middleware」との連携を強化したことで、部門内や部門間のみならず、全社的なデータ活用が可能になったという。特徴的なのは、UIの強化とBPELを通じたビジネスプロセスとの連携だ。福岡氏は、「経営向けには、Hyperion製品群との連携によって各種経営管理機能を提供する。また、現場にはUIの強化やビジネスプロセス連携、OLAPスタイルでのクロス集計など、ニーズに合った強化を施した」と説明し、それぞれのレイヤに応じた機能強化を提供しているという

 ユーザーインターフェイス強化では、描画エンジンやチャートエンジンを新たに開発。直観的なインターフェイスを実現したほか、スライダーによる動的表現や階層化技術を強化したという。また、ユーザーからの要望が多かった地図連動機能を強化。地図と連携した分析を実現した。

画面イメージ Oracle BIの画面イメージ。地図連動機能を強化し、分析結果を地図と連動させることが容易になった

 ビジネスプロセス連携では、BPEL(Business Process Execution Language)やESB(Enterprise service bus)を介したビジネスプロセスとの連携を実現した。例えば、BIで分析した結果、在庫不足が判明した場合、BI上から追加購入を実施し、それが外部アプリケーションと連携し、実際に追加購入→在庫補てんにつながるというもの。「このような機能はまだ他社は搭載できていない。現在は、まだまだ手探りの段階だが、ユーザーの声を聞いて構築していくうえで、さまざまな可能性を秘めた機能だといえる。今後の普及に期待したい」(福岡氏)とコメントし、期待をにじませた。

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