日立東日本ソリューションズ、大規模プロジェクト管理を効率化部門間大日程調整支援システム「SynViz/EP」を提供開始

» 2011年02月04日 00時00分 公開
[内野宏信,@IT]

 日立東日本ソリューションズは2月4日、大規模なプロジェクトにおいて、各プロジェクトや部門間の日程調整、可視化を実現する「部門間大日程調整支援システム SynViz/EP」(シンビズ・イーピー)を提供開始すると発表した。関連プロジェクトと自プロジェクトの日程を並べて表示することで、全体の大日程計画や関連プロジェクトとの整合性をひと目で把握・調整可能にするという。

複雑に絡み合う複数のプロジェクトをどう管理するか

 メーカーでの新機種開発やプラント建設などの分野では、大規模なプロジェクトをどう効率的に管理するかが重要な課題となる。特に強く求められるのが、全体管理と複数のサブプロジェクトのきめ細かな管理だ。例えば新機種開発では、新しい「部品」「装置」の開発を個々のプロジェクトとして管理・推進する一方で、それらの部品を組み合わせて「1つの製品」を開発する、よりスケールの大きな「製品プロジェクト」の管理・推進も行う必要がある。

 加えて、こうした「部品」「装置」は単一の製品だけではなく、複数の製品プロジェクトに同時に組み込まれる場合もある。よって、常に複数の製品プロジェクトとの関係性を考慮しながら各プロジェクトを進めなければならず、その作業は複雑を極める。だが、新機種開発プロジェクトは、新製品のリリース時期や、それに基づく企業戦略の展開に大きな影響を及ぼすため、決して遅延は許されない。

大日程計画や関連プロジェクトとの整合性を可視化、調整も可能

 「部門間大日程調整支援システム SynViz/EP」は、こうした状況を受けて開発した製品であり、全体の大日程計画や各サブプロジェクト間での情報共有を実現するという。具体的には、関連プロジェクトと自プロジェクトの日程を並べて表示し、全体の大日程計画や関連プロジェクトとの整合性をひと目で把握・調整可能とする。

写真 「部門間大日程調整支援システム SynViz/EP」(シンビズ・イーピー)の画面イメージ。関連プロジェクトと自プロジェクトの日程を並べて表示し、全体の大日程計画や関連プロジェクトとの整合性をひと目で把握・調整可能とする

 各プロジェクトにおいて、そのスケジュール上の節目となるマイルストーンを定義しておくと、大日程計画のマイルストーンとのズレや矛盾がないかをシステムが自動的にチェック、日程を自動調整できる点も特徴だ。また、万一、関連プロジェクトに遅れや変更が生じた場合は、「アラーム情報」としてその情報を一覧表示する。このため、対応の遅れ/漏れを未然に防止できる点で、プロジェクト管理のプロセス改善にも寄与するという。

 ちなみに同社では、自動車メーカーでの設計・試作業務におけるニーズをくみ取って開発した『プロジェクト管理システム SynVizシリーズ』を120社以上に提供・導入してきた実績を持つ。「SynViz/EP」も、そうしたSynVizシリーズで培ってきたノウハウを生かした製品であり、今回はプロジェクト管理者にとって悩みの種となりがちな“複数プロジェクト間の日程調整・管理の円滑化”に焦点を当て、「特にチェック機能を強化した」点が一つの特徴だという。

 同社では、「これまでも顧客ニーズの多様化に合わせて、『プロジェクト管理システムSynViz/PJ』『成果物管理システム SynViz/DM』といったシリーズ製品の提供、バージョンアップを行ってきたが、今後もニーズに合わせた製品開発と、ユーザビリティ、アクセシビリティの継続的な向上を図っていく。今回のSynViz/EPでは、3年間で10億円の販売を見込んでいる」とコメントしている。

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