マルチメディアのコミュニケーション環境をクラウドで提供日本アバイアとオリックス・レンテックが業務提携

» 2012年03月22日 00時00分 公開
[内野宏信,@IT]

 日本アバイアと、IT機器のレンタル・販売を行うオリックス・レンテックは3月22日、サービスプロバイダ契約を締結し、日本アバイアのコラボレーションツール「Avaya Flare Experience」をオリックス・レンテックがクラウドサービスとして提供すると発表した。7月から提供開始する。

 現在、企業内では電話、電子メール、ビデオ、インスタントメッセージといった複数のコミュニケーションツールを目的に応じて使い分けている。だが、ツールが異なればデバイスも使用方法も異なる点が、コミュニケーションの効率化を阻む一因とされている。日本アバイアが2010年9月に発表したAvaya Flare Experienceは、そうした課題に着目し、SIP基盤製品「Avaya Aura」と組み合わせて、各種コミュニケーションツールを統合的に利用可能とした製品だ。

写真 Avaya Flare Experienceを搭載したタブレット端末。従来は日本アバイアが用意するハードウェア「Avaya Desktop Video Device」とセットで提供してきたが、今回からクラウドでも提供する

 具体的には、コンタクトリストの中から連絡相手を選び、表示される在席情報に応じて、電話、電子メール、ビデオ、インスタントメッセージといった各種ツールの中から最適なものを選択するだけで、瞬時に相手にコンタクトできる。全操作をドラッグ&ドロップで行える使い勝手の良さを特徴としており、日本アバイアによると、「社内のコミュニケーションに限らず、メーカーの担当者がサプライヤや卸業者といったサプライチェーン参加企業間でコミュニケーションを取るための手段としても支持されている」という。

 従来は、これを日本アバイアが用意するタブレット型専用端末「Avaya Desktop Video Device」とセットで提供してきたが、今回、オリックス・レンテックとサービスプロバイダ契約を締結し、2012年7月から、オリックス・レンテックが「Avaya Flare Experience Cloud Service」の名称で、Avaya Flare Experienceをクラウドサービスとしても提供する。

写真 日本アバイア 代表取締役社長のロバート・スチーブンソン氏とオリックス・レンテックス 取締役社長の太田敏晶氏。スチーブンソン氏は「マルチモードのコミュニケーションは、製造、流通、金融など幅広い業種の効率化に寄与する」とコメント

 これにより、企業は専用サーバ、専用端末などを新たにそろえることなく、Avaya Flare Experienceを既存のPCやタブレット端末に迅速かつ低コストで導入できるという。料金は1ユーザー当たり月額7000円。クラウドサービスと併せて、iPadやPCのレンタルも行う。

 今回の発表について、オリックス・レンテック 取締役社長の太田敏晶氏は「ITILに準拠した運用を行うデータセンターをサービス提供の基盤とし、セキュリティや安定運用、信頼性も担保している。コミュニケーション基盤をクラウドサービスで確保することはBCPの観点からも有効。従来のレンタルサービスと併せて、新たな付加価値を提供していきたい」と話している。

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