ポーターズ、人材事業向けに特化したクラウドプラットフォーム月額1万2500円で人材ビジネスの基幹サービスを提供

» 2012年03月29日 00時00分 公開
[大津心,@IT]

 ポーターズは3月29日、人材事業向けのクラウドプラットフォーム「PORTERS HR-Business Cloud」(以下、HR-Business Cloud)を4月2日から提供開始すると発表した。利用料金は月額1万2500円。

西森氏写真 ポーターズ 代表取締役 西森康二氏

 ポーターズは2001年8月の創業以来、人材紹介企業向けに業務管理システム「プロ・エージェント」を提供。現在、500社が同サービスを利用しているという。ポーターズ 代表取締役 西森康二氏は「人材紹介ビジネス市場は規制緩和以後、2000億円規模まで拡大したが、いまだにマッチング精度や社員の生産性などに問題が多い。当社ではその現状を改善するためにプロ・エージェントを提供してきたが、さらに2年間かけてクラウドシステムとして開発したのがHR-Business Cloudだ。人材紹介や人材派遣、エグゼクティブリサーチなどが顧客ターゲットになっている」と背景を説明した。

 HR-Business Cloudは、人材紹介企業向けに特化したクラウドプラットフォーム。具体的には、アプリケーションプラットフォーム「HR Apps Platform」と、ソーシャルプラットフォーム「Links」の2つで構成される。

 HR Apps Platformは、人材ビジネスにおける基幹業務といえる契約や求人票(レジュメ)、選考プロセス、売上管理といった各種機能を提供。独自のアルゴリズムを採用し、1000万件超の求職者データや添付ファイル(レジュメ)の高速検索を可能にしたことで、リアルタイムな人材マッチングを実現しているという。

 HR Apps Platformでは「Enterprise Application」「User Application」「Third Party Application」の3種類のアプリケーションを提供する。Enterprise Applicationは、顧客・見込み客管理や求人オーダー管理、マッチング、先行・成約見込み管理、売上・業績管理、メール、カレンダー、レポートなど、人材ビジネスに必要な基本機能が提供される。各項目のカスタマイズやレイアウトなどは、ユーザー自身がドラッグ&ドロップで変更可能。カスタマイズした項目での人材マッチングも可能だとした。

画面イメージ HR Apps Platformの画面イメージ

 User Applicationでは、顧客ごとに必要なアプリケーションを開発し、API連携を行うもの。認定パートナーが開発する想定だ。同社では開発パートナー認定制度を整備し、パートナーの拡充を図っていく予定だという。Third Party Applicationは、Enterprise Applicationで提供される標準機能に加えて、業務に役立つサードパーティのアプリケーションを提供するもの。初年度は求職者開拓サイト、勤怠管理、名刺入力など10領域30アプリケーションを目標に拡充していくとした。

 Linksは企業向けソーシャルネットワークを構築するためのプラットフォーム。社内コミュニケーションだけでなく、顧客やアライアンスパートナーとのコミュニケーションを安全に行えるようにするという。

 西森氏は、「すでに2社が4月からの導入を決めており、18社と商談中だ。当社は過去の実績から人材事業のノウハウを蓄積しており、さまざまなニーズを取り込んだ。例えば、派遣事業では『家から30分以内の職場がよい』といった地域性が重要となるため、派遣事業者は地域の項目を重視したプラットフォームのカスタマイズが容易にできる。また、管理業務系を重視した人材紹介企業であれば、総務や経理などに特化したプラットフォーム構築も可能だ。このように多様なニーズに対応できるように構築した点が特徴だ。販売目標は、2015年で国内1万ユーザー、売上高10億円を目指す」と今後の抱負を語った。

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