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@IT > 新しいITプロのための認定資格プログラム |
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日本はいま、政府のe-Japan構想の実現に向け、幅広い層へのIT人材育成が求められている。いや、e-Japan構想がなくとも、ここ数年のビジネス環境の急激な変化が、ITのエキスパートの需要を高めているといえるだろう。この状況の中で注目すべきことは、今までの専門特化型のIT人材育成システムだけでは、その需要を支えきれないという事実だ。情報システムは、Web環境という新しいソリューション・パラダイムを迎え、個々のIT技術はますます関連を深めている。そこで求められるのはシステムサービスの連携技術ともいえるものである。1つの技術に造詣が深いだけでは十分に対応しきれなくなっているのだ。 データベースやネットワーク、XMLなどのコアテクノロジを深く掘り下げたいという興味や熱意は、IT人材にとって重要なモチベーションの1つである。個々のテクノロジや製品の詳細により深く精通することも、今後はますます必要になるだろう。しかし、一方では、IT理論と製品(実装技術)をうまくブリッジさせ、顧客やユーザー自身が必要としている最適なソリューションを企画・提案できるスキルを持った人材がより多く求められてくるのではなかろうか。そこで重要になるのは、ITの理論であり、また、実装の知識である。ITの理論だけでは実現にはつながらないし、IT理論をバックグラウンドに持った上でのDB製品に関する知識を持ち得ずに、そのDB製品の性能と機能をフルに生かし、かつ顧客のニーズ合った最適なソリューションを提供することは難しいだろう。 一方で、企業のIT化は「企業の変革」でもある。IT化の進展はビジネスの仕組みを変え、仕事のスタイルも変える。いまやITの知識を必要とする人々は、技術者だけでなく、企業のIT化の骨格作りを提案するソリューション・コーディネータや、セールス、マーケティング部門で働く人々にもおよんでいる。各分野で高い専門性を持ってビジネスを遂行している人ほど、真のIT能力の強化が問われているのが現実なのである。彼らの専門性とIT知識が関連づけられることによって、はじめて、新しい、いままでにないモノの考え方、業務遂行の方法などが提案できるのである。そういう人材こそ、いま多く求められている人材であり、そのような能力を兼ね備えた人が、これからのIT時代を担っていくことは間違いないであろう。
そんな中、世界でも特に高度なIT人材が求められている日本の実情を詳細に調査・分析し、新しいIT人材の養成を目的にマイクロソフト株式会社が世界に先駆けて開発したのがMCAプログラムだ。MCAは、正式には、Microsoft Certified Associateプログラムといわれる。 ITプロフェッショナルを目指すエンジニアにとっては、製品の詳細知識を問うMCP(Microsoft Certified Professional)へ進むためのエントリ資格として位置づけることができる。エンジニア以外の職業に就いている人にとっては、自分の持っている専門性にITスキルを付加することができる、本格的なIT資格の認定プログラムとなっている。
全体としてみると、MCAはMCPとは大きく異なる資格制度であることが分かる。次の3つの要素を持たせることで、いままでにない、強力なキャラクタを持った資格制度として設計されているのだ。 MCAには、次の3つの特徴がある。
これらをすべて習得することにより、理論としての基本技術と実際に現場で導入される製品技術の橋渡しをする、いわゆる理論と現場のブリッジ能力を備えることができるのだ。ここは、MCAの最大の特長といえるだろう。 このような資格は、いままでの国家資格やベンダーが認定する資格にはないものである。ある意味で、多くのシステム製品をもつ、マイクロソフトだからこそ提唱できたともいえよう。MCAはIT理論が土台になっているため、たとえ製品のバージョンが変わったとしても、新しい機能を体系的に理解していくことを可能にする。さらに、製品技術そのものを学ぶことで、製品の組み合わせによるシステム構築の本質を捉えることができる。具体的には、エンジニアであれば、より高い技術応用力を備えたソリューションを提供できるだろうし、ユーザー企業のシステム企画者であれば、ITベンダーの担当者と効率的なコミュニケーションを行い、投資効果の高いプランニングを行うことができるようになるだろう。 以上の認定プログラムが要求する水準に達している人だけに送られる称号、それがMCAである。
MCAは、以下のような人が受講することを想定している。
MCAは、エンジニアにとっては、コアスキルの獲得やソリューション提案に対応できる知識の習得、さらには、より高度なエンジニアにキャリアアップするためのキャリアパスとして活用できる。新しい分野の知識をカバーしていくことにも有効である。 エンジニア以外の人にも大きなメリットがある。自分自身が持っている専門性にIT知識を関連づけることによって、総合力を強化できるのだ。セールスやマーケティングなど、それらシステム構築においても、マーケティングなどの専門知識+IT知識が大きな武器になることは、いうまでもない。しかもMCA資格取得者という、そのIT知識に客観的信頼性を与えられることにより、マーケティング活動や商談に、より大きな信頼感が加わるのである。 いま現在、ビジネスを遂行している人のみならず、学生としてビジネスの基礎を理論的に学んでいる人にもMCAは有効だ。IT理論と実現技術を同時に得ることで、即戦力予備軍としての知識の広がりが得られることは間違いない。そのことによって、自分の将来への青写真も、より具体的に描けることになる。もちろん就職活動にもよい意味で影響を及ぼすことは容易に想像できよう。 また、企業の研修責任者にとっても、大きなメリットがある。層の厚いITプロフェッショナル陣容によるビジネスの強化、顧客志向のソリューションビジネスの強化による他企業との差別化、社内の各部署でのIT知識の普及…などなど、研修責任者に対する、経営サイドから求められる要求は年々厳しくなっている。MCAの活用により、ビジネスの専門性に加えてIT知識を習得した人材を社内に揃えていくことで、具体的な基準のもとで成果を示していくことができる。MCAを社内のスキルアップ・プログラムとして活用することで、分散しがちな教育投資を集中・最適化できる可能性もある。 では、そのほかの業務で働く人々にとっての具体的なメリットを少しあげてみよう。まず、ITソリューションセールスやITプリセールスエンジニア。彼らにとっては、システム企画力、ソリューション提案力のコアスキルの証明となり、IT理論に裏打ちされた、製品技術力をもつ営業、セールスSEへと自身を変容させることができるだろう。また、ユーザー企業システムの企画担当者や企業のIT分野の管理職にとっては、最適を実現するシステム構想力、システム評価力を獲得することができるようになり、エンジニアと同等のIT用語で交渉ができる。これは、ユーザーとしては非常に大きな魅力だ。内容が分からないまま、発注したりするなどのトラブルが激減することだろう。 このようにITスキルの強化を志すビジネスパーソンはもとより、学生にとっても、将来に役立つ、数々のメリットが期待できるのである。
MCAでは、2002年3月までに、下記の3つの資格試験のリリースが予定されている。 ●MCA OS・ネットワーク ●MCA データベース ●MCA アプリケーション構築 いずれの資格でも、正式試験リリースの前に、ベータ試験がリリースされる。ベータ試験とは、試験問題の妥当性評価を含む、正式な試験であり、問題数が多いのが特徴。ベータ試験でも最終的な分析結果をもとに正式な認定が得られる。また、いずれの資格に対しても、試験リリース前に、ベータトレーニング、正式トレーニングが提供される。 これらのスケジュールは以下の通りだ。
12月よりベータプログラムを実施するMCA OS・ネットワーク (Microsoft Windows 2000/Microsoft Windows .NET Server 対応) の出題範囲は、以下を予定している。
また、現在ベータプログラムを実施中のMCA データベース(SQL Server 2000対応)の出題範囲は、以下を予定している。
出題範囲は、MCAのオフィシャルサイトにて公開されている。また、サンプル試験も公開されているので参考にしてほしい。また、受験料などは以下を予定している。
MCA資格取得者には、以下の特典が用意されている。
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