Loading
|
@IT > 全データを一括してメモリにロード バッチ処理時間の遅延問題を解決 |
|
従来の企業の情報管理は、個別に最適化された各システムに情報が散在しているため、スピーディに検索・アクセスすることは困難な状況であった。また、さらなる情報活用・統制を行うためには、新たなアプリケーションの開発や人的作業が発生するといった課題を抱えていた。
これに対し「InfoFrame」では、異なるシステムに散在する情報をつなぐフレーム技術としてデータバス、コンテンツバスを提供。“情報統合”をコアにして、既存の各システムはそのままに、企業全体にわたる情報の有効活用と統制を実現する。 「InfoFrame」は、次のような製品群で構成される。 ・情報統合を実現する製品
・データベース管理に関連する製品
・コンテンツ管理に関連する製品
・コンテンツ配信に関連する製品
これら製品群のなかで、「InfoFrame」のコアとなるのが、情報統合を実現する機能を提供する「InfoFrame DataCoordinator」「InfoFrame DataBooster」「InfoFrame Documentum ECIS*」の3製品である。 「InfoFrame DataCoordinator」は、業務ごとに分散したデータの連携を容易にするデータバスである。企業内の各システムに散在する多種にわたるデータベース上の膨大な情報を統合し、活用できる基盤を提供する。その大きな特徴は、異種データベース連携システムを短期間、低コストで実現できる点にある。「InfoFrame DataCoordinator」では、データ連携アプリケーションを開発することなく、データベース全体または一部のデータを他のデータベースに反映することが可能で、これによりSIerによるシステム構築などの工数を削減し、情報の統合やさらなる活用を容易に実現することができるのである。データ連携にあたっては、NECの情報同期保証技術を採用、データ送達確認・データ再送により確実なデータ同期を保証する。
また、データ連携の定義を、GUI上でデータの流れ(処理フロー)をアイコン配置することで作成できるのも特徴だ。GUI上で連携対象データベースの接続情報やデータ連携スケジュールの一元管理を行えるため、運用コストの低減も図ることができる。データ連携定義作成の流れとしては、まずツリー形式で表示されたデータベース情報から、連携対象表を選択。表がアイコンとして表示されるため、アイコン間をマウスでクリックすることでデータの流れを指定する。 ここでは、単一サイトとの連携(1:1)だけでなく、複数サイトへの分配(1:N)や複数サイトからの集合(N:1)も可能。さらに、加工アイコンで提供されるデータ加工機能によって、列数や属性が異なる表の連携も可能で、ユーザーアプリケーションの呼び出しも行うことができる。 このほか、マスタデータベース内の更新(追加、変更、削除)されたデータのみを配信する差分配信機能を備えており、これにより基幹システムとのリアルタイムなデータ連携も可能としている。 「InfoFrame」体系の中核製品にも位置づけられる、この「InfoFrame DataCoordinator」は、2年前に開発され、すでに多くの導入実績をもっている。代表的な導入事例として、日本食研株式会社では、「InfoFrame DataCoordinator」適用を含めたメインフレーム更新とサーバ統合を実施。これによって、DB連携サーバ数を従来のほぼ半数に統合集約した。さらに、生産性向上面についても、受注入力に要する時間が27%、夜間のバッチ処理時間はほぼ半減、在庫引当のバッチ処理時間は20〜30分かかっていたものが5分にまで短縮されるなど、大きな効果を上げているという。本システムの成否の鍵は、基幹系と他情報系などの「異種DB連携」であり、DBをアクセスするアプリケーションに影響を与えずにDB連携を実現したのがInfoFrame DataCoordinatorである。
今後の機能強化としては、XML形式によるDBアーカイブと他システムとのデータ交換を可能にする「DB・XML変換」の実現、および連携対象DBの拡充を図っていく計画。拡充する連携対象DBは、Solaris版Oracle、Windows版PostgreSQL、Windows版DB2、Windows版MySQLを予定する。
「InfoFrame DataBooster」は、大量のデータをメモリ上に展開し、ボトルネックのない高速なデータ処理を実現する高速バッチ処理エンジン。実業務の中でデータ統合や新サービスの提供などによって、データ量が突然2倍、3倍にも増えてしまい、バッチ処理が時間内に間に合わなくなってしまうケースは少なくないという。 「InfoFrame DataBooster」では、検索、結合、ソート、集計など一般的なデータ処理において、従来に比べて数十倍〜数百倍の高速化を実現。これにより、バッチ処理時間の遅延問題を解決し、大量データの加工/編集処理を高速化できるとともに、バッチ処理の実行サイクルを短縮することで、月次バッチの日次化、業務DBからのレポート生成などが可能となる。 高速データ処理を実現する技術の特徴としては、表形式データを項目ごとに分解し、冗長性を排除することによって、大量のデータをメモリ上に展開。データ加工処理間の入出力をすべてメモリ上で実施するとともに、入力形式を統一し、メモリ上で無駄のない連続処理を実現する。
従来の一般的なRDBによるデータ処理の場合、必要なデータを逐次メモリにロードし、全データがメモリに載っていてもバッファ単位の処理となるため低速で、連続処理では中間結果をデータ形式で保持し、インデックスの利用は不可能となっていた。これに対し、「InfoFrame DataBooster」では、全データを一括してメモリにロードし、すべてのデータをダイレクトに参照することで高速処理を実現。さらに連続処理についても、中間結果は集合・順序情報のみを保持するため、性能劣化なく中間結果へのアクセスを可能にしている。 実際に「InfoFrame DataBooster」による業務性能改善例をみてみると、「流通業システムでの商品売上月次集計」では、商用DBMSを使用していた際は4697秒(1時間18分)かかっていたものが170秒に短縮(改善比率27倍)。さらに、「自治体業務システムでの一括更新・削除」では、商用DBMSが4394秒(1時間13分)だったところを、28秒まで短縮できたという。改善比率は、実に156倍となる。これらの結果から、同社では、一般的なDB利用業務である集計処理では数十倍の性能向上、一括大量更新があるケースでは100倍以上の性能向上が期待できるとしている。
「InfoFrame Documentum ECIS*」は、業務プロセスで発生するコンテンツを統合するコンテンツバス。さまざまな場所に保存されている、多様な形式のコンテンツの中から、特定のコンテンツを見つけるための単一のアクセス・ポイントを提供し、散在するコンテンツを横串で検索することが可能となる。 コンテンツの統合に当たっては、「MS Office」「SAP」「Siebel」など外部アプリケーションと連携するための標準アダプタを提供。これにより、各種アプリケーションのコンテンツの一元管理、およびコンテンツへの迅速なアクセスを実現するほか、NECのグループウェア「StarOffice21」にも同社開発のアダプタを使って連携することができ、「StarOffice21」の企業情報ポータルから、各コンテンツの検索、アクセスが行えるようにする計画だ。 また、コンテンツの検索結果は、分析・整理されて表示されるため、従来のように何千件もヒットした中から手作業で選り分ける必要もなく、迅速に求めるコンテンツを特定することができる。 「InfoFrame Documentum ECIS*」の適用例としては、コンプライアンス要件に対応するため、コンテンツバスによって基幹業務にデータの入出力を一元化。従来は個別に管理していた入力帳票、出力帳票、DBアーカイブ、監査証跡を基幹システムで一元管理することが可能となる。
NECでは、「InfoFrame」のさらなる認知度向上と販売促進に向けて、9月5日に無料セミナー「InfoFrame Day CMS&データベースが作る情報インフラの新しい姿 〜内部統制、情報共有、投資対効果を改善する〜」を開催した。このセミナーでは、数多くの導入実績をもつNECの考える次世代情報管理のあり方や、実際の導入ポイント・導入効果について事例を交えて紹介した。 さらに、「InfoFrame」の機能や活用法などを詳しく紹介するセッションとして「データ管理セッション」「コンテンツ管理セッション」「コンテンツ配信セッション」の3つを用意。ユビキタス時代を迎え、情報量の爆発的な増加と多様化が進んでいるなか、今後、さらに重要度が高まる情報管理・情報統合のトレンドをキャッチするためのセミナーとなった。 なお、同セミナー・レポートは9月18日に@IT上で公開する予定である。 提供:日本電気株式会社
企画:アイティメディア 営業局 制作:@IT 編集部 掲載内容有効期限:2007年9月30日 |
|