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 @IT > ハードディスクマイスターに聞く! HDD障害を防ぐ心得とは
 
@IT[FYI] 企画:アットマーク・アイティ 営業企画局
制作:アットマーク・アイティ 編集局

掲載内容有効期限:2005年2月13日

 

ハードディスクマイスターに聞く!
HDD障害を防ぐ心得とは

 ハードディスクのクラッシュは突然やってくる。今日の企業において、ハードディスクの存在を抜きに業務を遂行することは難しい。クライアントPCにせよサーバにせよ、必ずハードディスクが必要となっているからだ。それゆえ、ハードディスクのトラブルは極力避けたい出来事の筆頭に挙げられるだろう。

 もちろん業務システムを構築するうえで、データが読み出し不可になるケースを想定した対策を施すのは当たり前のことだ。それは、こまめなバックアップであったり、RAID構成であったりする。

 それでもハードディスク障害によるデータ喪失を100%防げるという確証はなく、壊れたハードディスクのデータをなんとかして読み出したいと思うことが往々にしてあるはずだ。そこで役に立つのが株式会社ワイ・イー・データが提供するオントラックデータ復旧サービスだ。

   
 ハードディスク障害を未然に防げ!
オントラック事業部技術部長の松尾明氏

 同社オントラック事業部技術部長の松尾明氏に“正しいハードディスクとの付き合い方”を伺った。松尾氏によれば、ハードディスクに障害が発生する1番の原因として挙げられるのは“熱”。「熱を発する原因にはさまざまな要因があり、それらが悪循環を引き起こすことで障害を発生させます」(松尾氏)。

 例えば、アライメントが狂ったことでリードエラーが頻発しリトライ/リキャリブレート回数が増加すると、ヘッドとアームを超高速で駆動させるボイスコイルモーター(VCM)が発熱する。「VCMは動作によって最も発熱しやすい部位で、あっという間に温度を20〜30度も上昇させます。サーバマシンでは発熱したハードディスクの熱によって隣の正常なハードディスクの温度が上昇し、連鎖的に障害を発生させてしまうこともあります」という。リードエラーはヘッドASSY障害や電気系パーツ障害によっても引き起こされる。

 ハードディスク障害を見分けるポイントは音と温度だという。「読み込みのたびに異音がするような場合は、ハードディスクが壊れかけているという予兆です。多くの人が“何とかしよう”と思ってデフラグやほかのメディアへのコピーなどを試みるのですが、いじればいじるだけ読み込み不可状態に近づいてしまいます。ヘッドを動かせば動かすほど発熱してしまうからです」(松尾氏)。RAIDを組んでいるような場合は、トラブルを抱えたハードディスクを早く隔離(物理的に取り外す)しないと、ほかの正常なハードディスクにも被害を及ぼしてしまう。

 また、温度については「手で触れてみて、触れないようならば既に異常発熱」という。つまり表面温度は35〜40度程度に収まっていないと危険なのだ。技術の進歩によりハードディスクそのものの耐熱性能が向上しているもののハードディスクの限界温度は55度が上限であり熱に弱いことには変わりない。また、ノートPCの普及によりPCそのものの排熱・冷却性能もギリギリのラインになっている。デスクトップPCでも昨今では静音PCが好まれる傾向にあり、空冷用ファンの性能を犠牲にしているか、ファンレスになっている。

   
 ハードディスク障害リスク低減のために

 ハードディスク障害を低減させるための予防策をいくつか教わった。

 RAIDを組む場合は、同じ種類、同じ容量のハードディスクを同じタイミングで揃えることが重要だ。同じ機種でもロットによって基盤など部品の互換性がないケースがあるからだ。また、ハードディスクに障害が発生した場合を考えて、スペアも同じタイミングで購入しておくほうがいい。

 ノートPCの場合は、バッテリー関連が重要だ。2.5インチハードディスクでは、DCイレーズという固有の障害が発生する。これはハードディスクのライトゲートが開いたままヘッドが動いてしまい、物理フォーマットを破壊するもの。この場合、データの復旧はほぼ不可能だ。松尾氏は「電源制御機能が疑わしいので機能をオフにするほうがいいでしょう」という。

 また、スティクションというヘッドが記録面に張り付いてしまう障害も多い。2.5インチハードディスクでは、電源の供給が止まるとヘッドを記録面の外にある退避域に移動させる。しかし、縦置きにしたり、持ち運んでいる途中でバッテリーがゼロになったりすると、ヘッドが退避できずに記録面に張り付いてしまう。

   
 データ復旧が成功しやすくなる条件

 データ復旧サービスといっても万能ではない。しかし、ハードディスクの扱い方によっては、復旧率を上昇させることができる。いくつかそのポイントを紹介したい。

 まず、パーティションを切ってデータ専用の区画を作るべきだ。データはシステムが使用する領域から離れたところに置いたほうが安全である。Windows 2000/XPの場合は、アカウント配下にデータを格納しないほうがいい。さらにファイルシステムはNTFSを使うべきだ。松尾氏は「区画開放、フォーマット、削除などいずれの場合でもNTFSであればほぼ全てを回収できます」という。

 アプリケーションのインストールは必要なものを1度にまとめてインストールし、デフラグをして隙間を詰めておく。アプリケーションを使用するときは、多くのウィンドウを開いたままにしない。バックアップはこまめにとっておく。どれも簡単なことだ。

 ファイル名やフォルダ名のつけ方に注意することで、データの復旧率はぐっと上がる。まず、トータルパス名に許される文字数は250〜256バイトである。途中のフォルダ名やファイル名は簡潔にすることが重要だ。また、フォルダ階層も8〜13階層程度に収めることが望ましい。

 ファイル名も短くし、できれば英数字8文字程度にする。すると4096バイト/クラスタのFATシステムの場合、126ファイルが1クラスタに収まることになる。何らかの事情でデータを削除してしまったとしてもこの範囲であれば復旧ソフトで補足可能だが、これを超えると分断記録されたフォルダ情報が追えなくなる。

 ファイル名に日本語を使うケースも増えた。この場合、特殊文字は絶対に使ってはいけない。OS間で文字コードが違う場合、回収不能になることが多い。MS WORDがデフォルトで文書の最初の部分をファイル名に使うことで日本語ファイル名が当たり前になってきているが、できれば英数字を使ったほうが安全だ。

 最後に松尾氏は「最近はRAIDシステムを採用されるケースが増えたが、RAID0以外でシステムがダウンした場合は、2台以上のドライブに異常が発生しています。この場合、再起動は最初に死んだドライブを外さない限り絶対に行わないで欲しい」と強調した。

障害発生からデータ復旧までの道のり
最初の問い合わせ段階では課金されないので、「挙動が怪しい」と思ったら早めに相談すべきだ。見積もり(有料)では、調査結果としてどのデータが回収可能なのかを示してくれる。必要なデータだけを選んで復旧させよう。
「必要/不要の区別なく、復旧可能データ全てを受け取られる場合は当日のうちにご返却できることもあります」(松尾氏)

↓ データ復旧サービス見積もり依頼はこちらから ↓
https://pegasus.ontrack-japan.com/cost/emgquotation.html


フリーダイヤル: 0120−413−374(24時間受付)
 
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