クルマはソフトウェアで進化する SDV時代の車載ソフトウェア開発を支えるデンソーグループ4社の共創作ったソフトウェアが「生活を支えるクルマ」の一部になる

SDV化により、クルマは高度なコンピュータへと変貌を遂げつつある。この変革を、デンソーを核にデンソークリエイト、デンソーテクノ、デンソーテンを加えた4社が「共創プラットフォーム」として支えている。75年以上にわたり自動車産業の進化を人と技術で支えてきたデンソーのDNAを受け継ぎ、専門分野を深化させてきたグループ各社の技術を融合させ、加速するニーズに応える同グループの強みと、そこで働く魅力を解き明かす。

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» 2026年03月10日 10時00分 公開
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 SDV(Software Defined Vehicle)の時代に入り、クルマは“さまざまな機能を制御するコンピュータの集合体”から“機能を高機能なコンピュータに集約し、常時外部とつながることで新たな価値を生み出し続けるIoTの一つ”へと変貌を遂げている。

角谷氏 角谷昇一郎氏(デンソー セーフティセンシング技術2部)

 こうした自動車業界の大変革期に対し、デンソーの角谷昇一郎氏はこう語る。

 「私が日ごろ取り組んでいる先進安全技術分野において、自動車メーカー各社の要求は日々高度化、複雑化しています。加速するニーズに対応するために、競合各社間の技術開発競争も苛烈になっており、デンソーグループとしても開発スピードを飛躍的に上げることが求められています」

 さらに、デンソーグループがこだわり、磨き上げているのが安全性を保証する品質だ。角谷氏自身も、より高度なセンシングや制御性能を実現するために、最新のAI技術やクラウド技術を導入するなどして、より良いものをより短期間で開発するために奮闘する日々を送る。

 SDVにおけるソフトウェア制御の範囲は、安全技術だけでなくパワートレインや電装系など広範におよび、コネクティッドサービスの領域も拡大の一途(いっと)をたどる。この巨大な変革に対応するには、広範囲の専門知識や技術を有する人材、組織の連携が欠かせない。

個性豊かな4社がデンソーグループの事業を支える

 デンソーグループは、環境を守り、交通事故死亡者ゼロの安全安心なモビリティ社会を実現するために、先進的な自動車技術や、クルマの中のさまざまなシステムと製品を開発・提供している。中でも特にクルマのソフトウェア開発やシステム実装において重要な役割を担うのが、本社であるデンソーと、グループ会社のデンソークリエイトデンソーテクノデンソーテンだ。

林氏 林啓介氏(デンソークリエイト 技術戦略本部)

 デンソークリエイトは、車載アプリケーションの基盤ソフトウェアや、開発を効率化するためのツールやプロセス開発の他、市販ソフトウェアの開発・販売を手掛ける。

 「市販ソフトウェアは、工数、プロジェクト管理ツールやレビュー支援ツールなどさまざまです。自動車業界に限らず、開発現場のQCD(品質、コスト、納期)改善に効果を発揮する製品をグループ内外に広く販売しています」と語るのは、同社の林啓介氏だ。

 一方、デンソークリエイトが開発したツールを活用して、顧客(自動車メーカー)が要求する制御を設計・実装する役割を担うのがデンソーテクノだ。同社の高木宏美氏は、市場に投入される自動車部品の量産開発設計を担う。

 「デンソーテクノにおいても、デンソークリエイトが提供するツールを使用することはもちろん、ツールに対する要望などもお伝えし対応していただいており、車載ソフトウェア開発に最適化されたツールによって、高い品質の確保と開発スピードの向上の両立を果たしています。現場の意見を反映した機能改善や最新のAI導入による開発環境の進化がタイムリーに実施されることは、デンソーグループならではの強みの一つだと感じています」(高木氏)

 デンソーテンは、車両の制御を担うECU(Electronic Control Unit)から、創業期のカーラジオをはじめカーオーディオ製品の流れをくむIVI(In-Vehicle Infotainment)まで、車載コンピュータ機器全般の開発を得意としている。

4社の共創で、クルマの高度化、複雑化に立ち向かう

 SDV化の進展により、クルマは「外部とつながる」「出荷後もソフトウェアで機能が進化する」存在へと変わりつつある。これを支えるために、車載コンピューティング基盤の高度化やECU統合が加速している。従来のECUごとに機能開発を行う形に比べ、統合基盤では1つの変更が車両全体に影響しやすい。機能の複雑化・大規模化に伴い、設計・検証・運用を通じた性能の確保がこれまで以上に重要になっている。結果として、開発の難易度は高まり、より幅広い領域における高い専門性が求められるようになってきた。

 こうした課題に対し、タッグを組んで対応しているのが今回の4社だ。俯瞰(ふかん)すると、4社はそれぞれ専門分野(得意とする技術領域)や役割が異なり、相互に補完・連携しながら、1台のクルマを支える“共創プラットフォーム”を形成している。これこそがデンソーグループの強みであり、そこで働くエンジニアにとっての大きな魅力となっている。

 車載機能全般の企画や要素開発、大規模製品開発を中心に行うデンソー。ユーザーインタフェースやマルチメディア分野を得意とするデンソーテン。それらを量産設計へとつなげるデンソーテクノ。そして各社の開発をツールやプロセスの面から支えるデンソークリエイト――各社が数十年にわたる自動車関連事業を通じて培ってきた知見を連携・融合させ、今日のクルマに組み込まれる多様な部品やシステムを手掛けてきた実績が、グループとしての総合力を確かなものにしている。

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クルマ業界やソフトウェア開発を選んだ理由

高木氏 高木宏美氏(デンソーテクノ セーフティ・ソフトウェア4部)

 デンソーグループの共創プラットフォームを支えるのが、一人一人のエンジニアであることは言うまでもない。デンソークリエイト、デンソーテクノ、デンソーテンの3人に、入社のいきさつやエンジニアとしての楽しさや喜びを聞いた。

 デンソークリエイトの林氏は、父親が自動車ディーラーを経営しておりクルマが身近な存在だったこと、大学でソフトウェア系学部に入りソフトウェア開発に興味があったことが、車載ソフトウェアの専門会社デンソークリエイトに入社するきっかけになったという。

 「当時のカーナビ開発部隊が結構大規模で、私も入社3年くらい、デンソーテクノやデンソーテンと一緒にカーナビソフトウェア開発にガッツリ携わりました。ソフトウェアには形がなくて目に見えない難しさがありますが、開発したものがエンドユーザーに使ってもらえる実感が大きな魅力です」(林氏)

 デンソーテクノの高木氏は小学生の頃、父親に連れられて観戦したF1レースでクルマに対して強烈な印象を受けたと語る。その後、生活する上でクルマが必要な祖母や、障害がありサポートが必要な妹の日常をより便利に・快適にしたいという強い思いが、自動車業界への就職につながったという。

 「移動の自由や可能性を広げ、人々の生活を支えるクルマってすてきだなと純粋に思ったのがこの会社を選んだ理由です。ソフトウェア開発は、自分のアイデア次第でより良いものを作れる自由度があり、それがエンドユーザーのハッピーにつながることに喜びを感じています」(高木氏)

岡本氏 岡本洋平氏(デンソーテン HMIソリューション事業本部)

 クルマに対する親近感やその提供価値に魅力を感じる2人に対し、音楽好きで“音”に対する興味、こだわりからデンソーテンへの就職を決めたのが岡本洋平氏だ。大学での専攻は半導体関係だったこともあり、入社直後は車載ハードウェアの開発に当たっていたが、音声認識システムのプロジェクト始動に合わせソフトウェア開発に転じる。

 「当社は車載開発の中でも、キャビンとの一体化が進むコックピットのUX(User Experience)、HMI(Human Machine Interface)開発に注力しており、私は音声対話のシステム開発に携わっています。ECU統合が進む中、音声は単なる操作手段ではなく、車両データやドライバー状況と連携し、最適な情報提示を行う“安全を支えるインタフェース”へと進化しています。開発現場ではAIやクラウドなど自ら習得してきた技術をすぐに車載アーキテクチャや対話設計に生かすことができ、しかもその成果が利便性だけでなく事故低減という社会的価値につながる。このスケールの大きさとスピード感が、今の車載ソフトウェア開発の大きな魅力だと感じています」(岡本氏)

自動車以外の業界からの転職組も 幅広い経験やスキルが生きる車載開発

 今回の4人は全員新卒入社だが、デンソーグループには中途入社のエンジニアも多い。IT企業でシステム開発に従事していたエンジニアや半導体メーカー出身者など、さまざまなバックボーンの人材が活躍しているという。

 「意外かと思われるかもしれませんが、ゲーム業界出身の方もいます。テレビ、ビデオゲームにおいて、GPU(Graphics Processing Unit)でリアルな光の効果をシミュレートするレイトレーシング技術は、自動運転システムで使用するカメラや、ミリ波レーダーなどのセンサーシミュレーションに応用可能です。これによって、従来のように道路を運転して評価対象のセンサーデータを大量に収集する必要がなくなります。その方は、ゲーム業界で培ったスキルを生かして、開発現場のリーダーとして活躍しています」(角谷氏)

 最後に、デンソーグループ各社への転職を考えるエンジニアに向けてメッセージをいただいた。

 デンソーの角谷氏は、先端技術に興味関心を抱くエンジニアを念頭に「正直、十数年前には、自動運転技術の実現など到底不可能ではないか、という印象でした。しかし近年ではAIが急速に進化しセンシング技術や制御技術のレベルが飛躍的に上がった結果、クルマが人間のように自律的に運転できる世界が見えてきました。ソフトウェア開発の現場でも、AIによるコード生成や、大量データの自動分類、ラベリングなど、活用の場は大きく広がっており、AIに興味関心があるエンジニアにとって非常にやりがいのある環境だと思います」と語る。

 デンソーテンの岡本氏は、一般IT系のソフトウェア開発者に向けて「車載開発というと組み込み系をイメージしてハードルの高さを感じる方も多いかもしれませんが、現在ではこの業界もだいぶ変わりました。C言語でゴリゴリ書くような世界から、クラウドやAIを駆使して超高速で開発する形にシフトしており、組み込み系の経験がない方でも存分に活躍できます。また、自ら開発したソフトが搭載された試作車の走行テストに同乗できることもあり、開発の成果を間近で体感しながら、顧客と一体となって車両開発に携わっていることを実感できる、貴重でワクワクする環境です」とアピールした。

 デンソーテクノの高木氏、デンソークリエイトの林氏は、そろって車載ソフトウェア開発のやりがいを語ってくれた。

 「自分が開発に関わったソフトウェアが搭載されたクルマを、実際に見たり触れたりする機会が多いのですが、例えば自動車ディーラーの営業の方がクルマの機能について一生懸命に説明しているのを聞くと『それ、知っています』と、うれしくなりながら心の中でつぶやいたり……。自分たちが作ったモノが世に出る喜びを、ぜひ多くの人と分かち合いたいですね」(高木氏)

 「自分たちが作ったソフトウェアについて、グループ各社の皆さんがすぐにフィードバックしてくれて、『開発効率がめちゃくちゃ上がりました』とお褒めの言葉をいただいたのが一番うれしかったです。デンソーグループなら、そういう体験がたくさんできます。安全、安心なモビリティを一緒に作りましょう」(林氏)

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アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2026年4月9日