実行/開発環境の構築
初めの一歩として、環境の整備を行います。これは、今後話を進めていくうえで大変重要な作業になります。
インターネットで利用されているソフトウェア技術の多くは、そのAPIや開発環境をインターネットからダウンロードして利用できることが多く、Webサービスについても例外ではありません。今回の連載では、Javaの開発環境、アプリケーション・サーバ、Webサービス・エンジンなどはすべてインターネットからダウンロードできるものを利用します。
Webサービスは、プラットフォームごとに多くの実行/開発環境が存在しています。このようにマルチプラットフォームで利用でき、相互に通信できるのがWebサービスの売りの1つです。それらの中でもJavaで開発されたWebサービス環境は多くの実績があります。今回はその中の1つである「Axis」を使います。AxisはApache Projectにて開発/メンテナンスされているWebサービス実行/開発環境です。
早速、このAxisの環境を整えていきましょう。必要なハードウェア/ソフトウェアは次のようになります。
ハードウェア
Java 2 SE SDK 1.3.1以上が稼働するWindows対応PC
ソフトウェア
Java 2 SE SDK 1.3.1以上
Jakarta Tomcat 4.0.4
Apache Axis Beta3
Linuxなどでも同等のことを試すのは可能だと思いますが、この連載ではWindowsベースで行います。ほかのプラットフォームで試されるときは、適宜読み替えてください。
AxisはJava 2 SE SDK 1.3.1以上とServlet API 2.2以上を前提としています。そのため、Java 2 SE SDK 1.3.1とServlet API 2.3に対応しているApache Tomcat 4.0.4を利用します。Java 2 SDKはバージョンが異なることで含まれているAPIが異なります。特にバージョン1.3.1とバージョン1.4.0以上では大きな違いがあります。これについてはこのあと解説します。ここでは、Java 2 SDK 1.3.1_04を使うものとして話を進めます。
ソフトウェアの準備とインストール
必要なソフトウェアは、インターネットからダウンロード可能です。それぞれのソフトウェアは次のリンクからダウンロードします。ホームページ(上段)とダウンロードリンク(下段)を記述しています。
【Java 2 SE SDK Ver.1.3.1】
http://java.sun.com/j2se/1.3/ja/
http://java.sun.com/j2se/1.3/ja/download.html
【Jakarta Tomcat 4.0.4】
http://jakarta.apache.org/tomcat/index.html
http://jakarta.apache.org/builds/jakarta-tomcat-4.0/release/v4.0.4/bin/jakarta-tomcat-4.0.4.exe
【Axis Beta3】
http://xml.apache.org/axis/index.html
http://xml.apache.org/axis/dist/beta3/xml-axis-beta3-bin.zip
各ソフトウェアはそれぞれに付属するインストールガイドに従ってPCに導入します。ここでは、簡単に手順を書いておきます。
- Java 2 SE SDK
インストールプログラムを実行し、ウィザードに従って導入します。導入ディレクトリは適当なディレクトリで構いません。この連載では、導入したディレクトリを<JAVA_HOME>と表記します。 - Tomcat
インストールプログラムを実行し、ウィザードに従って導入します。導入ディレクトリは適当なディレクトリで構いません。この連載では、導入したディレクトリを<TOMCAT_HOME>と表記します。 - Axis
AxisはZIPファイルで提供されているので、UNZIPなどを利用して適当なディレクトリに解凍します(jarコマンドでも解凍できます)。この連載では、導入したディレクトリを<AXIS_HOME>と表記します。
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