「POIを使用してJavaからExcel出力を行う」では、POIを使用した基本的なExcelファイルの出力方法について紹介しました。しかし、せっかくExcelファイルとして出力するなら、単純な出力だけではなく、色を変えたり、けい線を引いたりして見栄えの良い書式で出力できなければ、そのメリットは半減してしまいます。そこで、今回はPOIを使用して、下のようなセル書式を変更したExcelファイルを出力する方法を紹介します。
このExcelファイルを生成するプログラムは下記のとおりです。
PoiSample2.java
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
セル「B2〜C2」のように、表示位置などのセル属性を変更したい場合には、HSSFCellStyleクラスを使用します。
メソッド名 | 説明 | |
---|---|---|
setAlignment | 水平位置を設定(右寄せ・センタリング) | |
setFillPattern | 塗りつぶしパターンを設定 | |
setFillForegroundColor | 背景色を設定 | |
setBorderRight | 右枠のけい線を設定 | |
setBorderLeft | 左枠のけい線を設定 | |
setBorderTop | 上枠のけい線を設定 | |
setBorderBottom | 下枠のけい線を設定 |
セル「D2〜F2」のように、フォントなどの文字属性を変更したい場合には、HSSFFontクラスを使用します。
メソッド名 | 説明 | |
---|---|---|
setBoldweight | 太字に設定 | |
setItalic | 斜字体を設定 | |
setColor | 文字色を設定 | |
setFontName | フォントを設定 |
今回紹介した、POIからセルの書式を設定する方法を整理すると、以下の手順になります。
- スタイルを制御するHSSFCellStyleクラスの作成(HSSFWorkbook#createCellStyleメソッド)
- スタイルの設定(HSSFCellStyle#set〜メソッド)
- フォントを制御するHSSFFontクラスの作成(HSSFWorkbook#createFontメソッド)
- フォントの設定(HSSFFont#set〜メソッド)
- フォントを反映させたいスタイルに設定(HSSFCellStyle#setFontメソッド)
- スタイルを反映させたいセルに設定(HSSFCell#setCellStyleメソッド)
なお、本稿で紹介した以外にも多数の属性を変更することが可能です。より細かい設定が必要になった場合には、POIに付属しているドキュメントを参照することをお勧めします。
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