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64bitファイルシステム XFSの実装Linuxファイルシステム技術解説(7)(3/3 ページ)

XFSは、巨大ストレージでの利用を視野に入れた64bitファイルシステムである。膨大な領域を効率的に利用するため、XFSにはさまざまな仕組みが組み込まれている。(編集局)

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XFSの利用方法

 最後に、XFSを使う方法を紹介する。例では、Fedora Core 1環境でカーネル2.6.7を使用した。

 まず、カーネルがXFSをサポートしているかどうかを確認する。サポートしていない場合は、カーネルのコンフィグレーション時に「XFS filesystem support」を有効にして、カーネルの再構築を行う。

画面1 カーネルコンフィグレーションで「XFS filesystem support」を有効化
画面1 カーネルコンフィグレーションで「XFS filesystem support」を有効化

 また、XFSを使用するには、3つのシステムユーティリティを下記バージョン以降にアップデートしておく必要がある。

  • modutils-2.4.0
  • autoconf-2.13
  • e2fsprogs-devel-1.18

XFSコマンドツールのインストール

 カーネルのXFSサポートを有効にしたら、XFSコマンドツールをインストールする。XFSコマンドツールには、以下のようなものがある。

  • xfsdump
    xfsdumpパッケージは、xfsdumpやxfsrestore、XFSファイルシステムを管理するユーティリティなどを含んでいる。xfsdumpは、ファイルシステムのファイルを調べ、バックアップを取る必要があるファイルをディスクなどにコピーする。xfsrestoreは、ファイルシステムの完全なバックアップからファイルを修復する。

 上記の中で、XFSファイルシステムを扱う際に最低限必要なツールはxfsprogsである。

 例として、xfsprogsをRPMパッケージでインストールしてみる。

http://public.planetmirror.com/pub/sgi-oss/xfs/Release-1.2/cmd_rpms/SRPMS/からxfsprogs-2.3.5-1.src.rpmをダウンロードし、以下のコマンドを実行する。

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XFSファイルシステムの作成

 次に、XFSファイルシステムを作成する。XFSファイルシステムの作成は、ほかのLinuxファイルシステムと同様に、mkfsコマンドを使用する。

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XFSファイルシステムのマウント

 XFSファイルシステムをマウントするには、mountコマンドに-t xfsオプションを指定する。

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 dfコマンドで、XFSファイルシステムがマウントされていることを確認する。

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/etc/fstabの編集

 システム起動時にXFSファイルシステムが自動的にマウントされるようにするため、/etc/fstabにXFSの設定を記述する。

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xfs_freezeコマンド

 xfs_freezeは、XFSファイルシステムへのアクセスを一時的に停止(停止解除)するコマンドである。この機能は、例えばLVM(論理ボリュームマネージャ)で構成されたボリューム(ディレクトリ)に対し、スナップショットを作成する際に用いる。

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 -fオプションで、ファイルシステムを凍結する。このオプションを選択すると、実行中のトランザクションは完了するが、新たな書き込み操作は停止される。

 -uオプションで、ファイルシステムの凍結を解除する。ファイルシステムへのアクセスを再開し、ブロックされていた処理を完了する。

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 上記の例のように、rmコマンドは完了せず停止する。ここで、ターミナルをもう1つ立ち上げ、アクセスの停止を解除する。

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コラム スナップショット

 スナップショットとは、その時点におけるファイルのコピーをスナップショット領域に作成する機能で、バックアップなどの目的で用いられる。

 通常のファイルシステムの場合は、スナップショット作成時にファイルアクセスを停止させる必要がある。そのため、Sambaデーモンを停止させたり、OSをシングルユーザーモードに変更しなければならない。しかし、XFSを利用している場合はxfs_freezeコマンドを使うことで、一時的にファイルアクセスを停止してスナップショットを作成できる。つまり、XFSとLVMを組み合わせれば、Windows Server 2003と同じように業務運用中に(Sambaを止めずに)シャドーコピー(スナップショット)を作成できる。


xfs_infoコマンド

 XFSファイルシステムを作成したときと同じように、iノードやアロケーショングループのサイズなどの情報が得られる。

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