Webサイト内に配置したファイルにアクセスしたいなどの目的で、
Webサイトのルート(例えば「http://localhost:32313/WebSite1/」)
(=厳密にはサイトのホーム・ディレクトリ)に対応する、
ファイル・システムの物理パス(例えば「C:\WebSites\WebSite1\」)
を取得したい場合がある。
Webサイトのルートの物理パスを取得する方法(基本)
このような物理パスを取得するには、Serverオブジェクト(厳密には、Webフォームの実体であるPageオブジェクトのServerプロパティから取得できる、HttpServerUtilityクラス(System.Web名前空間)のオブジェクト)のMapPathメソッドを使えばよい。MapPathメソッドは、引数としてWebサイトの仮想パス(ルートなら「./」)を受け取る。
次のコードは実際にMapPathメソッドを使った例だ。
Label1.Text = Server.MapPath("./");
// 出力例:C:\WebSites\WebSite1\
Label2.Text = Server.MapPath("./Sample.txt");
// 出力例:C:\WebSites\WebSite1\Sample.txt
Label1.Text = Server.MapPath("./")
' 出力例:C:\WebSites\WebSite1\
Label2.Text = Server.MapPath("./Sample.txt")
' 出力例:C:\WebSites\WebSite1\Sample.txt
Label1とLabel2はフォーム上に配置したLabelコントロール。
ただし、上記のコードはWebフォーム(=Pageオブジェクト)のクラス内部で実装する場合にだけ使える実装方法だ。
Webサイトのルートの物理パスを取得する方法(分離コード・モジュール)
では、Webフォームのクラスの外部、例えば独自に定義したクラス内ではどうすればよいか。これには、HttpContext.Current.Server.MapPathメソッドを使えばよい。つまり、現在のHTTP要求に対するHttpServerUtilityオブジェクトを取得したうえで、そのMapPathメソッドを使うということだ。
次のコードは実際にHttpContext.Current.Server.MapPathメソッドを使ってみた例である。
HttpContext.Current.Server.MapPath("./");
// 出力例:C:\WebSites\WebSite1\
HttpContext.Current.Server.MapPath("./")
' 出力例:C:\WebSites\WebSite1\
HttpContextはSystem.Web名前空間に所属するクラスであるので、System.Web名前空間をusingディレクティブ(C#)やImportsディレクティブ(VB)によってあらかじめインポートしておく必要がある。
カテゴリ:Webフォーム 処理対象:ディレクトリ&ファイル
使用ライブラリ:HttpServerUtilityクラス(System.Web名前空間)
使用ライブラリ:HttpContextクラス(System.Web名前空間)
■更新履歴
【2008/11/11】「サイトのルート」に対して「(=厳密にはサイトのホーム・ディレクトリ)」という補足説明を追記しました。
【2008/11/06】初版公開。
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