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日本人は職場以外で働きづらい? モバイルワークの調査結果アジア太平洋地域で「最悪」の結果

ヴイエムウェアは3月8日、アジア太平洋地域におけるモバイルワークスタイルに関する調査結果を発表した。他のアジア太平洋諸国に比べ、日本ではモバイルワークやテレワークが大幅に遅れている実態が明らかになったという。

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 ヴイエムウェアは3月8日、アジア太平洋地域におけるモバイルワークスタイルに関する調査結果を発表した。他のアジア太平洋諸国に比べ、日本ではモバイルワークやテレワークが大幅に遅れている実態が明らかになったという。

 これはヴイエムウェアが独立調査機関に委託して、2012年12月〜2013年1月に実施したもの。アジア太平洋地域に属する12の国・地域(日本、オーストラリア、中国、香港、インド、インドネシア、 マレーシア、フィリピン、シンガポール、韓国、タイ、台湾 )で同じ質問をした(日本のみ追加の質問も実施)。

 その結果、日本で「業務上、ITのモバイル化は必要であると感じる」と回答したのは82%で、これはアジア太平洋地域全体平均の93%に劣るものの、低い数字ではない。一方、「私物のモバイル端末(ノートPC、タブレット端末など)を仕事で使用」と回答したのは全体平均が83%であるのに対し。日本は22%にとどまったという。また、日本限定の質問で、会社支給PCの社外持ち出しが禁止されているかどうかを聞いたところ、70%が禁止されていると回答、その理由の1位には情報漏えいが挙がったという。


個人所有の端末を仕事で利用している比率が、日本は他のアジア太平洋地域に比べ、際立って低い

 一方、ヴイエムウェアが国内の自社顧客(IT部門)に対して行った別のアンケートでは、6割がデスクトップ仮想化/アプリケーション仮想化を利用中、または利用を検討していると回答、4割以上がBYODを導入、あるいは導入を検討中と答えているという。

 これをヴイエムウェアでは、自社製品ユーザーの間では柔軟なワークスタイルを実現するソリューションの導入が進んでいるものの、一般的にはそうした理解が進んでいないととらえている。ヴイエムウェア代表取締役の三木泰雄氏は、日本の組織に見られるセキュリティについての考え方の厳しさ、東京の地理的集中度の高さなどが要因として考えられると話した。

 調査結果説明の場に同席した、テレワークコンサルティングなどを行うテレワークマネジメントの代表取締役である田澤由利氏は、在宅勤務を含むテレワークが日本で広がらない理由の1つに、企業や社内の管理者が、テレワークに向く仕事と向かない仕事を区別しようとしてしまうことにあると指摘した。

 在宅勤務というと、量をこなす仕事だけを与えようとしがちだが、出社している従業員と同一の仕事を与え、同一の管理をするべきだと田澤氏は話した。「テレワークでは仕事が限られる」と考えるのではなく、テレワークでもできるように各種のツールを活用し、仕事のやり方を変えるべきだという。さらに、特定のチーム全員が同じ日に在宅勤務を行うなどのやり方をとることで、実際に在宅勤務を広げていくことも可能だとしている。

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