レッドハット、OpenStack/仮想化の最新製品を説明:国内企業の関心は高い
レッドハットは1月28日、米国本社が1月22日、全世界的な提供開始を発表したOpenStack/仮想化製品の最新版について説明した。国内企業におけるOpenStack製品の導入例が出始めているという。
レッドハットは1月28日、同社のOpenStack/仮想化製品の最新版の国内提供開始について説明した。このなかで同社 常務執行役員 製品・ソリューション事業統括本部長の纐纈昌嗣氏は、「(当初、OpenStackビジネスの立ち上がりには)2年程度掛かると思っていたが、ゆっくりしていられなくなってきた」と話した。
レッドハットは2013年7月にOpenStack関連製品の提供開始を発表した。当時、「OpenStackを一緒に育てていただける方」(同社)を対象に販売していくとしていた。だが、国内ユーザーの関心は通信事業者を中心に高く、製造業からも社内ITインフラ運用の目的で問い合わせを受けている例があるという。纐纈氏は、すでに国内企業1社が導入を決めたと話している。また、ネットワークのミドクラやNECをはじめ、他社ベンダとの連携が進んでいるという。
レッドハットは今回、商用OpenStackディストリビューションの最新版「Red Hat Enterprise Linux OpenStack Platform 4.0(RHELOP 4.0)」、仮想化製品の最新版「Red Hat Enterprise Virtualization 3.3(RHEV 3.3)」、そしてこの2製品をRed Hat Cloud Formsと組み合わせたRed Hat Cloud Infrastructure 4.0。
RHELOP 4.0は、2013年10月のHavanaリリースに対応した。レッドハットは2013年7月にRHELOPを国内発表した際、当面はOpenStackのリリースサイクルに合わせて6カ月単位で新バージョンを提供するが、将来は安定稼働のためにリリースサイクルを延長していきたいとしていた。RHELOP 4.0ではまだ6カ月リリースサイクルのままだが、サポート期間はRHELOP 3.0の12カ月から、今回は18カ月に延長されている。
RHELOP 4.0では、Havanaリリースに正式に追加されたオーケストレーション機能のHeat、メータリング機能のCeilometerをサポートした。また、ベアメタルのデプロイメント用にForemanという同社開発のツールを提供。こちらはまだ正式プロジェクトではないIronicや TripleOが進化してくると変化することが予想できる。ネットワークでは今回、Neutronをフルにサポート。また、RHELOPの新機能ではないが、同社マルチクラウド管理製品のCloudFormsでは、2013年11月に提供開始された3.0より、RHELOP を管理できるようになった。
一方、RHEV 3.3は、コントロールソフトウェアのRHEVマネージャを仮想マシンとして動かせるようになった。また、サードパーティのバックアップソフトが仮想マシンのバックアップ/リストアを行うためのAPIが提供されている。OpenStackのGlanceとNeutronもサポートした。
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