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ビルドツールGradleのインストールと使い方、Jenkins/Git連携小山博史のJavaを楽しむ(18)(5/5 ページ)

オープンソースのビルドツール「Gradle」の主な特長やLinux/Windowsでの環境構築方法、さまざまな使い方に加え、CI/バージョン管理との連携方法を解説します。

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Gitリポジトリの用意

 先に「jenkins/projjava01/.gitignore」ファイルを次の内容で作成しておきます。

*~
.gradle
/build
*.classpath
*.project
*.settings
/bin
.nb-gradle

 次の手順で「jenkins/projjava01/」をGitリポジトリにします。

$ cd jenkins/projjava01/
$ git init
$ git add .
$ git commit -m "init"

 ここで「jenkins/projjava01/」ディレクトリの絶対パスは「/home/user000/jenkins/projjava01」だとします。

ジョブの作成

 Jenkinsのダッシュボードで[新規ジョブ作成]をクリックし、[フリースタイル・プロジェクトのビルド]をジョブ名「projjava01」で作成します。

 [ソースコード管理]で「Git」を指定し、[Repository URL]で「file:///home/user000/jenkins/projjava01」を指定します。

 [ビルド]の[ビルド手順の追加]をクリックして表示される選択肢の中から「シェルの実行」を選びます。

 表示されるテキストエリアへ下記を記述します。

./gradlew -q build

 [保存]をクリックすると、projjava01のジョブ画面になるので、右のメニューにある[ビルド実行]をクリックします。

 [ビルド履歴]の時刻表示をクリックして、表示されるメニューから[コンソール出力]を選び、表示される内容を見てビルドが成功していることを確認します。

 今回の成果物は「$HOME/.jenkins/jobs/projjava01/workspace/build/libs/projjava01.jar」に出力されていますから、生成したファイルをどこかへ転送したい場合は、そのための処理を追加するなどします。

GradleやGroovyも試してみよう

 以上、簡単な説明でしたが、Gradleの仕組みや使い方は理解できたでしょうか。導入は簡単ですし、依存関係の記述も簡単です。複雑な処理もGroovyで記述できるため柔軟なビルド処理も記述できます。Groovyの文法については説明をほとんどしませんでしたが、Gradleを使ったビルドができたかと思います。

 簡単な例しか紹介していないからという面もありますが、このことからもGradleを使い始めることは容易であることが分かるはずです。

 GradleはAntやMavenとは違った良さがありますから、興味を持った人も多いことでしょう。本格的に使うには、今回の内容だけでは足りないでしょうし、Groovyの文法も知っていた方が高度なビルドファイルが書けるようになるでしょう。これをきっかけに、本家サイトのリファレンスや翻訳サイトの情報を参照して、いろいろ調べてみてください。

 本稿のサンプルは、こちらからダウンロードできます

筆者プロフィール

小山博史(こやま ひろし)

情報家電、コンピュータと教育の研究に従事する傍ら、オープンソースソフトウェア、Java技術の普及のための活動を行っている。長野県の地域コミュニティである、SSS(G)bugs(J)の活動へも参加している。

著書に「基礎Java」(インプレス)、共著に「Javaコレクションフレームワーク」(ソフトバンククリエイティブ)、そのほかに雑誌執筆多数。


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