DNSにおける名前解決とは、人間が使うドメイン名からコンピューターが通信時に使用するIPアドレスを検索することを指す。下記図1を用いてその概要を説明する。この図は、利用者が目的とするサーバーに接続するまでの流れを簡単に示したものである。
まず、利用者はドメイン名を用いて接続先のサーバーを指定する(1)。しかし、利用者のパソコンが接続先として指定されたサーバーと通信を行うためには、「IPアドレス」と呼ばれるネットワーク上の識別番号を示す数字が必要である。そのため、利用者のパソコンはDNSに対して利用者が指定したドメイン名を問い合わせ(2)、接続先のサーバーのIPアドレスを得る(3)。そして、利用者のパソコンは、このDNSから得た接続先のIPアドレスを使用して通信を行うのである(4)。
コンピューターネットワークにおいては、このような、より抽象度の高いアドレス(例:ドメイン名)に対応する、より抽象度の低いアドレス(例:IPアドレス)を見つけ出すことを「名前解決」と呼ぶ。インターネットでは、名前解決の手段としてDNSが利用される。DNSの具体的な動作については、DNS Tips「DNSはどのような仕組みで動いているのですか?」(今後公開予定)を参照。
久保田 秀(くぼた しゅう)
所属:株式会社日本レジストリサービス(JPRS) システム部
学生時代に研究室内のネットワーク、およびシステム管理を担当。2014年にJPRS入社。レジストリシステムの開発に従事。
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