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逆引きが使われるのはどのようなときですか?:DNS Tips
インターネットの仕組みとして逆引きは必須ではないが、設定しておくといくつか便利な点もある。そのようなケースを紹介する。
インターネットの仕組みとして逆引きは必須ではない。しかし、メールサーバーにおいて正引きと逆引きの整合性がチェックされるケースが存在したり、アクセスログの分析などネットワーク管理の際に便利な点もあることから、必要に応じて設定するのがよい。
以下に、逆引きを設定していると助かるケースを5つ紹介する。
- ネットワーク経路調査(tracerouteコマンドなど)の際に、経路をドメイン名でとらえることができ追跡しやすくなる
- telnetdやsshdのように、接続処理の中で逆引きを調べるプログラムが存在する(注1)
- どの組織にどのIPアドレスブロックが割り当てられているかを、ある程度調べることができる
- Apacheなどのログ調査の際に逆引きを使うと、アクセス元をドメイン名でとらえることができ整理しやすい
- メールサーバーのように、サーバー側で逆引きできないとメールの配送を受け付けない設定をしているところがある
注1:このようなプログラムを利用する場合、逆引きの設定が不適切であるとDNSの応答待ち状態が発生し、その間応答が返ってこないことが起こり得る。
堀 五月(ほり さつき)
所属:株式会社日本レジストリサービス(JPRS) システム部
動画配事業者で大規模トラフィックのネットワーク運用に携わる。2012年にJPRS入社。JP DNSおよびDNS登録システム・周辺ネットワークの設計・構築・運用に従事する他、外部セミナーの話者を担当。
発表:Internet Week 2012、2013における「ランチセミナー」発表者。IPv6 Summit in Kyoto 2013における「DNSチュートリアル」発表者。
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