産業機械の故障要因などを分析、TISが業務改善ソリューションの提供開始:産業機器の予防保全のためのIoTパッケージ
TISは、産業機械向け業務改善ソリューションの提供を開始する。業務に影響を与える要因を特定する故障発生パターンなど、予測分析が可能である。
TISは2016年1月25日、産業機械向け業務改善ソリューション「メンテりてぃくす」の提供を開始すると発表した。
グループ会社のクオリカが開発した遠隔監視・予防保全システム「CareQube(ケア・キューブ)」などで産業機械から稼働データを収集・蓄積し、SAPのBIツール「SAP BusinessObjects BIソリューション」とデータマイニングツール「SAP Predictive Analytics」で分析・解析するシステム。「業務に影響を与える要因を特定する故障発生パターン」や「生産品の不良原因分析」などの予測分析が可能だという。
同システムでは、導入効果測定(PoC)だけでなく、対象データを分析しやすいように事前加工するデータ取込・クレンジングサービス、BIツールを使った稼働実績可視化サービス、分析テンプレートでデータを解析して故障や不良発生の原因を探査する要因分析サービス、要因分析の結果を基に設備稼働状況をリアルタイム監視して予防的な設備保全につなげる故障予測監視サービスなどのメニューも提供される。
TISでは、分析データを故障要因分析や不良品分析に特化した形でテンプレート化するノウハウを持っており、最短で1カ月程度で利用可能になるとしている。
価格は、オンプレミス型が2000万円から、SaaS型が月額100万円から(いずれも税別)。この他、導入コンサルティングや導入作業、導入効果測定サービスにも応じる(個別見積)。
なお同社は、今後はメンテりてぃくすを使って、産業機械などから収集した稼働データを、製造実行システム(MES:Manufacturing Execution System)やERPなどの既存の基幹系システムのデータと組み合わせて分析することで、産業機械の稼働時間最適化や人員配置の最適化、部品発注の自動化なども提案するとしている。
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