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ヴイエムウェア、クライアント関連製品群を一挙に発表、モバイル対応を進化VDIのハイブリッド運用も実現

ヴイエムウェアは2016年2月10日、デスクトップ仮想化の「VMware Horizon」や、これをモバイルデバイス管理製品「VMware AirWatch」などと統合したスイート製品で、新製品を一挙に発表した。総じて、モバイル端末への対応強化がポイントとなっている。

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 ヴイエムウェアは2016年2月10日、同社のいう「ビジネスモビリティ製品群」で、一挙に発表を行った。「VMware Workspace ONE」はデスクトップ仮想化の「VMware Horizon」、アイデンティティ管理の「VMware Identity Manager」、モバイルデバイス管理の「VMware AirWatch」を統合した「VMware Workspace Suite」の後継製品。また、デスクトップ仮想化では新バージョンの「VMware Horizon 7」を発表。仮想デスクトップをハイブリッドクラウド形態で運用できる「VMware Horizon Air Hybrid Mode」も新しい。

Workspace ONEでは何が新しいか

 2016年第1四半期中に提供開始予定のWorkspace ONEは、クラウドベースのサービス化が進んでいる。主な新機能は次の通り。

統合的なアプリケーションストア:従業員がセルフサービスで自分に利用権限のあるアプリケーションを選択的に利用できるアプリケーションストア機能は、これまでも提供されてきた。今回はGoogle Play、iTunes App Store上のネイティブアプリから、ネイティブWindowsアプリ、アプリケーション仮想化によるアプリ、SaaSなど、全てのアプリケーションについて企業の管理者が一カ所で利用設定でき、ユーザーも単一のアプリケーションストアでこれら全てのアプリから自ら選択して導入できるようになった。

シングルサインオンの進化:ユーザーは一度ログインするだけで、各アプリケーションを個別ログインなしに利用できる。Active DirectoryやSaaSのユーザー認証を完全に透過的にし、ログインウィンドウが表示されないようにすることもできる。

アクセス管理の進化:Workspace ONEではAirWatchのポリシーエンジンとIdentity Managerの連携により、端末関連の情報に基づいてアプリケーションへのアクセスを制限できるようになった。OSやパッチ、端末の物理的位置、非公認アプリがインストールされていないかどうかなどをアクセス許可の条件に加えられる。

コミュニケーションアプリの搭載:電子メールクライアントや、ファイルなどのコンテンツを管理するアプリケーションを搭載。Gmailなどを使う場合にも、このメールクライアントを通すことで、セキュリティを向上できるという。


Workspace ONEにおける新機能

Horizon 7では新たな画面転送プロトコルを導入

 こちらも2016年第1四半期中に提供開始予定の「VMware Horizon 7」では、次の機能が提供される。

 Horizonでもモバイル端末への対応強化が最重要テーマとなっている。Horizon 7でこれを象徴するのは、「Blast Extreme」と呼ばれる新たな画面転送プロトコルの導入。Blast Extremeでは、H.264プロトコルに対応する。H.264は、あらゆる端末でハードウェアデコート機能が備わっているほか、通信帯域消費が少なく、バッテリ消費を抑制できることから、モバイル端末に適しているという。Horizonでは今後もPCoIPやRDPが使えるが、Blast Extremeをデフォルトに指定できるようになる。

 また、瞬時に多数の仮想テスクトップを起動できる「ジャストインタイム・デスクトップ」機能が本格的に提供される。これは、VMware vSphere 6に搭載された「インスタントクローン」を適用したもの。稼働している仮想デスクトップの親仮想マシンからフォークさせる形で、子の仮想マシンを作成するため、文字通り瞬時に多数の仮想デスクトップを起動できる。ユーザーがログアウトすると、この仮想デスクトップが消滅するため、セキュリティも向上するという。

 さらに、ヴイエムウェアが提供するアプリケーション配信手段の一つであるApp Volumesも進化した。これは、仮想化基盤上の仮想ディスクにアプリケーションのコードを置き、端末からこの仮想ディスクにアタッチ、さらにレジストリ情報の結び付けを実施するだけで、瞬時に仮想デスクトップへのアプリケーション配備ができる技術。この機能をきめ細かく制御できるようになった。


Horizon 7の新機能

 Horizon関連でもう一つ興味深いのは「VMware Horizon Air Hybrid Mode」。これは「Project Enzo」というコード名で、VMworld 2015において紹介されていたもの。オンプレミスとvCloud Airにまたがり、仮想デスクトップ環境を統合的に運用できる(オンプレミスではハイパーコンバージドインフラが必要)。双方向での移行もできる。3D CADを使うなどで、オンプレミスにおける運用を残したまま、デスクトップ仮想化を外部クラウドに移行していきたい組織に適しているという。

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