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第40回 3年で転職しようと決めた、3年は転職しまいと決めた――28歳のエンジニアが見つめる「2度目の3年」の先マイナビ転職×@IT自分戦略研究所 「キャリアアップ 転職体験談」

「転職には興味があるが、自分のスキルの生かし方が分からない」「自分にはどんなキャリアチェンジの可能性があるのだろうか?」――読者の悩みに応えるべく、さまざまな業種・職種への転職を成功させたITエンジニアたちにインタビューを行った。あなたのキャリアプランニングに、ぜひ役立ててほしい。

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 「転職はだいぶうまくいったと思います」――そう答えるのは、数学科出身のエンジニア、田中佑樹さんだ。

 大学では情報処理の研究室で「数独(すうどく)」というテーマでの研究を行っていた。数独は、鍵となる数字の情報を素に9×9=81マスに数字を入れる日本発のペンシルパズルで、問題として成立する初期配置の数字の最少個数は17個までが確認されていた。「当時は、なぜ『17』なのかが解明されていませんでした。素数ですし何か秘密があるのではないかと思って研究しました。遊びみたいな取り組み方でしたけれど」と田中さんは笑う。

 現在、田中さんは「チャット」をビジネスの中で活用するためのサービスを提供する「ChatWork(チャットワーク)」で、Web開発部のマネジャーとして働いている。現在の仕事に就くまでに幾つかのターニングポイントがあったと言う田中さんに、転職のきっかけやその思いを聞いてみた。


【転職者プロフィール】
田中佑樹さん(28歳)

ChatWork(チャットワーク)
Web開発部 マネージャー(2013年4月入社)

【転職前】
SI企業にて、Web系システム開発に従事
 ↓
【転職後】
ChatWorkにて、新規機能開発、サービスの改善から保守メンテナンス、機器の開発まで、さまざまなプロジェクトを牽引(けんいん)するプレイングマネジャー。守備範囲は、サーバサイドからフロントエンドまで幅広い。
「コミュニケーションをよく取ってくれる、優しくて親切な人」と同僚からの人気も高い

Javaの授業をきっかけにプログラミングにはまる

 大学で数学を専攻していた田中さんは、授業の一環でプログラミングを学習した。「うっかり受けたJavaの授業で、プログラミングする過程がとても面白いと思いました。そこで興味が出て、将来はIT分野で働きたいと思いました」というのがエンジニアになったきっかけだったそうだ。大学に通いつつ、ITスクールにも通学し、基礎知識を学んでいった。そのころは自分に何ができるかは全く分からなかったが、「楽しいからやっていた」と振り返る。

 そして就職活動の時期がやってきた。時代は「リーマンショック」のまっただ中ということもあり、希望するIT系企業からはなかなか内定をもらえなかった。しかし、通学していたITスクールの紹介で最初の会社への就職が決まった。中堅のIT企業で、自社サービスを開発運営するだけでなく、いわゆる「特定派遣」事業も手掛けている会社だった。

 新入社員は皆「客先常駐」のエンジニアとして外部の企業に派遣された。「入社後3カ月研修して、客先には『何でもできる』という触れ込みで入場しました」と、田中さんは当時を振り返る。「経験とは大切なもので、厳しい現場に派遣された同期ほど、デキるエンジニアになっていきました」。

 田中さんは直感で「早めに転職した方がいい」と感じたが、「新卒で入った会社をすぐに辞める人間を雇う会社なんてないから、3年は頑張ろう」と考え直したという。

客先常駐は「楽」、でも本当に楽でいいのだろうか?

 「3年で辞める」と田中さんが決意した理由は、客先常駐という働き方への疑問だった。「『外部の人間は責任がない』と言ったら言い過ぎかもしれませんが、『最後まで責任を持たせてもらえない』という実感はありました。むなしい、これは違う――そんな思いがありました」と田中さんは話す。

 常駐先の社員にしか分からない苦しみがあるはずだと田中さんは考えた。

 「苦労してみたかったのかなあ……。そうかもしれませんね。見えていない世界を見たかったのだと思います」

 大手SI企業が魅力的に思えた時期もあったが、中の人の話を聞くと、「自分でコードを書くことはなく、いきなりマネジメントに放り出される」とのこと。

 「それも何か違うと思いました」

 仕事そのものは、やりたいプログラミングもできるし、そこまで大変な勤務状況でもない。そこには満足していたが、「自分たちでサービスを運営し、サービスを自らがよくしていける仕事に憧れるようになりました。他社のシステムではなく、自社のシステムを、責任を持って運営する――そんな場所の一員になりたいと思う気持ちが強くなりました」と、田中さんは当時の気持ちを振り返る。

転職活動で出会った、名前も知らない会社

 田中さんが転職活動を開始したのは、新卒2年目の年末――自ら引いたタイムリミットの3カ月前――というタイミングだった。

 田中さんはまず、転職エージェントに登録した。希望を幾つか伝えたところ、当時の世相を反映してか、ソーシャルゲームを開発する企業を複数社紹介されたそうだ。年収などの待遇がとても良い分野だ。「ソーシャルゲームの開発も面白そうだが、人々の生き方に変革を起こせるツールやサービスを提供する企業で働きたいと思いました」と田中さんは述べる。

 数多くのソーシャルゲーム開発会社の案件の中に、「ChatWork」という企業の案件が隠れていた。チャットワークというサービスも社名も知らなかった田中さんは、「チャットで仕事をするというのは理解できたが、実際にどうやって使われているのかはまったくイメージできませんでした」と話す。

 そして、Webプログラミングに携わり、JavaScriptを使う案件もこなしていた田中さんは、チャットワークの画面を見て驚いた。

 「技術的にかなり高度なことをしていたのが分かったのです。これならば、自分のスキルが役に立てるのではないかと考えました」

 実はChatWorkは、かなり独特な社風の会社だ。「Make Happiness」の理念を掲げ、「働き方を変える」ことを大きく打ち出している。

 「チャットワークはどんなサービスかはだいたい分かったけれど、社風は気にしていませんでした。やりたいことができれば、それでいいと思っていました」

 そして、新卒で働き始めてからぴったり3年後の2013年3月、田中さんは前職を離れChatWorkに転職した。

 入社してみたら「休みが多くてびっくりした」と言う田中さん。それは社員が休んでも会社が回るように、会社が制度を整え、無駄を省き、チャットワークをフル活用した働き方を推進しているからだ。

 「最初は戸惑ったけれど、最近はうまいことできるようになりました。コミットしたことをやれば休める、という会社なんです」

「チャットワーク使ってるよ!」と応援してもらえる

 田中さんは今、チャットワークの新規機能開発やメンテナンス作業を行うチームのマネジャー職に携わっている。「大規模対応や海外展開が今後の目標です」と述べる。Web画面のUI改善プロジェクトのマネジメントが、直近のタスクだ。

 「前職と比べると、コードを書く割り合いは減りました。どういうものを作りたいのかは頭の中にあるので、それを実現するために優先順位を付け、各担当者に割り振ります。スケジュール管理、タスク管理、マイルストーン管理も行っています」

 しかし、これでは、「大手SI企業のような、マネジメントだけしかできない」状況に近いのではないのだろうか? 田中さんはそれを否定する。

 「何も分からずに仕事を放り投げられて行う受け身の『マネジメント』と、何をどうすればいいのかを理解して能動的に行う『マネジメント』は、本質的に違います。開発の知識と経験があれば、タスクに対して何をすれば良いのかが分かった上でエンジニアに指示を出せます」

 もちろん、これまでのようにプログラミングを行いたいという気持ちはある。「ただ私がここで何を求められているのか、会社が今必要としていることは何かを考えたら、自分が手を動かさなくともマネジメントという形でサービスに貢献できるのではないかと考えるようになりました。社内のエンジニアは増えていますが、企業成長に伴い、会社としてプロジェクトを『コントロール』できる人を必要としています。それならば私がやろうと思いました」と述べる。

 「たまに気分転換として部分的に開発に携わることはありますよ。プログラミングに携わることで、新しいアイディアが生まれたり、マネジメントに生かせることもあるので」

 最近、友人知人から「チャットワーク使っているよ!」と声を掛けられることが増えたそうだ。

 「自分たちのチームが作ったサービスに、ユーザーから直接フィードバックが来る。いただいた意見を基にアップデートして、『対応できたよ!』と答えるとみんなが喜んでくれる。自分の力でサービスを改善できることが本当にうれしいです」

ChatWorkも3年で辞めるの?

 田中さんのChatWorkでのキャリアは、間もなく3年になる。新卒で働き始めたころに「節目」としてベンチマークしたのと同じ期間だ。

 「私の中ではChatWorkはまだ『過渡期』です。サービスがこれから伸びていくという実感があるし、まだまだ私が良くしていける部分がたくさんある。技術的な問題を含めて全てを解決し、『自分の役目は終わったな』と思えたら次のフィールドを考えるかもしれませんが、今はまだそのタイミングじゃありません」と田中さんは述べる。

 今いる環境に不満を持つエンジニアに対して、田中さんは「選べる手は二つしかありません。良い場所を求めて転職するか、自分がその環境を良くするか。どちらもリスクがあるし、時間などのコストも掛かります。でもそこを一歩、勇気を持って踏み込めば可能性が開けるかもしれません。だからその一歩目から始めてほしいです」と述べる。

 現状を打破し、責任を意識し成長するエンジニアからの「エール」を、読者の皆さんもぜひ受け取ってほしい。

基盤開発部 須藤 裕嗣さんに聞く、田中さんの評価ポイント

 田中さんを採用した決め手は大きく2つです。

1.素直さ

 「世の中に貢献できるサービスを責任を持って作っていきたい」と話す田中さんの純粋で真っすぐな気持ちが、面談していてストレートに伝わってきました。「一緒に仕事をしていきたい」と強く思いましたね。

 田中さんは今でも、入社時に言っていたことを突き進んでいます。

2.技術大好き&向上心

 入社試験の課題で、それまで使ったことがなかった新しい技術に挑戦しただけでなく、納期に合わせて仕上げてきました。技術選択のセンスの良さに加え、努力を惜しまない姿勢を素晴らしいと思いました。

 ChatWorkのメイン機能開発を行っている部署のマネジャーとして、これからも期待しています。


提供:株式会社マイナビ
アイティメディア営業企画/制作:@IT自分戦略研究所 編集部/掲載内容有効期限:2016年3月31日

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