NECとシスコ、エリクソン、NTTドコモのNFV基盤への採用を発表:vEPCやACIを納入
NECとシスコシステムズは3月11日、NTTドコモが3月9日に商用導入を開始したネットワーク仮想化基盤(NFV)に、自社製品が採用されたと個別に発表した。NECが仮想化モバイルコアおよびVNF管理ソフトウェア、シスコはCisco ACIソリューションを納入したという。エリクソンも3月14日、同基盤の構築に貢献したと発表した。
[2016/03/14追記]エリクソンが3月14日午後に、NTTドコモのNFV基盤における同社製品の採用に関するプレスリリースを出しましたので、記事タイトルの修正および内容の追加を行いました。
NECとシスコシステムズは3月11日、NTTドコモが3月9日に商用導入を開始したネットワーク仮想化基盤(NFV)に、自社製品が採用されたと個別に発表した。また、エリクソンは3月14日、同基盤に同社ソリューションが採用されたと発表した。
NECは、LTEの通信処理を実質的にx86サーバ上のソフトウェアとして動かす仮想化モバイルコア(vEPC)、およびvEPCなどの仮想化されたネットワーク機能の作成、稼働、停止によるスケーリング管理を行う「VNF Manager」などの通信ソフトウェアを納入したという。
一方シスコは、同じNFV基盤に、同社の「Cisco ACI(Application Centric Infrastructure)」が採用されたと発表した。Cisco ACIはスイッチハードウェア「Nexus 9000」と、コントローラソフトウェア「Cisco APIC( Application Policy Infrastructure Controller)」で構成されるSDN(Software Defined networking)/ネットワークポリシー管理ソリューション。プレスリリースでは、NTTドコモ向けACIソリューションに、次のようなメリットが期待されるとしている。
- ドコモのNFVプラットフォームにリンクされたポリシーの適用によるネットワーク運用の合理化
- 仮想ネットワーク機能の自動的な導入による効率向上
- 導入タイプ(物理、仮想、コンテナ)に関係なくリアルタイムのモニタリングとアプリケーション可視性を提供するAPICによる、ネットワーク インフラの管理とプロビジョニングの一元化
- アプリケーション要件、ネットワーク復元、輻輳期間に応じたネットワークインフラの動的なリソース管理による加入者サービスの向上
- 100Gbpsイーサネット、IPv4、IPv6、エニーキャストゲートウェイ、BFD、QoSのサポート
エリクソンの発表では、同社のOpenStackをベースにした「Ericsson Cloud Execution Environment(ECEE)」、およびクラウドインフラ・リソース、VNF、ネットワークサービス、アプリケーションのプロビジョニング、最適化、監視機能の調整と管理を行う「Ericsson Cloud Manager(ECM)」で構成されたソリューションを納入したとしている。また、同社はシステム統合とサポートサービスも提供したという。
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