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【 echo 】コマンド――メッセージや環境変数を表示するLinux基本コマンドTips(113)

本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、メッセージや環境変数を表示する「echo」コマンドです。

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 本連載では、Linuxの基本的なコマンドについて、基本的な書式からオプション、具体的な実行例までを分かりやすく紹介していきます。今回は、メッセージや変数の内容を表示する「echo」コマンドです。

echoコマンドとは?

 「echo」はメッセージなどを表示するコマンドです。「echo メッセージ」でメッセージを表示します。「echo $変数名」で環境変数やシェル変数を表示する際にも使用います。



echoコマンドの書式

echo [オプション] メッセージ

※[ ]は省略可能な引数を示しています





echoの主なオプション

短いオプション 意味
-n 最後の改行を出力しない
-e エスケープシーケンスを解釈する
-E エスケープシーケンスを解釈しない(デフォルト)

echoコマンドで使用できるエスケープシーケンス(bash)

\a アラート(ベル)
\b バックスペース
\c 以降の出力を抑止
\e エスケープ文字
\f フォームフィード
\r キャリッジリターン
\n 改行(フォームフィード+キャリッジリターン)
\t 水平タブ
\v 垂直タブ
\\ バックスラッシュ
\0nnn ASCIIコードが8進数で「nnn」の文字。nnn部分は3桁の8進数字
\xHH ASCIIコードが16進数で「HH」の文字。HH部分は2桁の16進数字


メッセージを出力する

 「echo メッセージ」で、メッセージを出力後、改行します。

 改行したくない場合は、「-n」オプションを使います。画面1にある3番目の実行例では、「echo -n」でメッセージを表示し、続けてreadコマンドを実行しています。

 readコマンドはキー入力を1行分受け取るために使うコマンドです。実行画面では「y(改行)」を入力しました。シェルスクリプトなどで、入力内容に応じて処理を分岐する際に使用します。

コマンド実行例

echo メッセージ画面1

(メッセージを出力し、最後に改行する)

echo -n メッセージ

(メッセージを出力し、改行しない)


画面1
画面1 echoコマンドでメッセージを出力する


変数を表示する

 環境変数やシェル変数を確認する際には、「echo $変数名」と入力します(画面2)。

 実行画面では3つの環境変数LANGとREPLY、RANDOMの内容を表示しています。REPLYは直前のreadコマンドで実行した内容が保存されています。画面2で「y」と入力しましたから、「y」と表示されました。RANDOMは出力するごとに0〜32767の整数をランダムに返します。

コマンド実行例

echo $変数名

(変数の内容を表示する)(画面2


画面2
画面2 環境変数やシェル変数の内容を出力する


引用符を使いこなす

 メッセージを引用符で囲むと、空白の扱いが変わります(画面3)。メッセージに変数が含まれている場合、「"」(二重引用符)と「'」では扱いが異なります。二重引用符を使うと、変数の内容を表示します。

画面3
画面3 メッセージと引用符の関係を示した


エスケープシーケンスを使用する

 「-e」オプションを指定すると、エスケープシーケンスを有効にできます。例えば「\n」で改行、「\a」でベル音(アラート音)を出力します(画面4)。

 引用符("または')の中では「\a」、引用符がない場合は「\\a」のようにもう1つ「\」を付けて指定しなければなりません。

画面4
画面4 エスケープシーケンスをメッセージと組み合わせる


筆者紹介

西村 めぐみ(にしむら めぐみ)

PC-9801NからのDOSユーザー。PC-486DX時代にDOS版UNIX-like toolsを経てLinuxへ。1992年より生産管理のパッケージソフトウェアの開発およびサポート業務を担当。著書に『図解でわかるLinux』『らぶらぶLinuxシリーズ』『はじめてでもわかるSQLとデータ設計』『シェルの基本テクニック』など。2011年より、地方自治体の在宅就業支援事業にてPC基礎およびMicrosoft Office関連の教材作成およびeラーニング指導を担当。


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