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東京で提供開始のCloud Spannerは、(当然ながら)「物理法則」を超えられないGoogle Cloud Next Tokyo 17

グーグルは2017年6月15日、Google Cloudに関するイベント「Google Cloud Next Tokyo 17」で、グローバルに分散できるACID特性を備えたリレーショナルデータベース「Cloud Spanner」が、2017年6月16日より東京リージョンを選択できるようになると明らかにした。実際にアクセスしてみたところ、6月16日午前10時時点で利用可能となっている。

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 グーグルは2017年6月15日、Google Cloudに関するイベント「Google Cloud Next Tokyo 17」で、グローバルに分散できるACID特性を備えたリレーショナルデータベース「Cloud Spanner」が、2017年6月16日より東京リージョンを選択できるようになると明らかにした。実際にアクセスしてみたところ、6月16日午前10時時点で利用可能となっている。

 Cloud Spannerは現在のところ単一リージョン内の分散にのみ対応。東京リージョンで利用可能になったのもこれだ。複数リージョンにまたがって分散できるようになるのは2017年後半の予定。

 Cloud Spannerについては、下記の記事をご覧いただきたい。柔軟なスキーマ構成が可能で設定も簡単ながら、グローバルなOLTP用途に使えることをグーグルは強調している。

グローバルなOLTPを可能にするグーグルのRDBサービス、「Cloud Spanner」とは


Cloud Spannerデータベースインスタンスのロケーションとして、「asia-northeast1」を選べるようになっている

 そこで、「グローバルな分散の場合、ネットワーク伝送遅延だけでも大きくなる。これにどう対処し、現実的なパフォーマンスとデータの一貫性を両立させるのか」と意図的に聞いてみた。

 Cloud Spannerのプロダクトリードであるドミニク・プリウス(Dominic Preuss)氏は当然ながら、「グーグルの開発者は優れているが、物理法則を超えることはできない」と答えた。

 「ただし、データセンター間に高速な自社所有の専用ネットワークを張っているため、光速に近いスピードが出せる。結果的整合性(eventual consistency)であれば心配する必要のないことだが、(Cloud Spannerでは)強い整合性を確保するため、光のスピードやレプリケーションの手法に大きく左右される」(プリウス氏)

 また、Google Cloudエンジニアリング部門バイス プレジデントのブラッド・カルダー氏は、次のように付け加えた。

 「(各データセンターに置いた原子時計を使って)ローカルに、他からは独立して(正確な)タイムスタンプをトランザクションログに付加することのできる『True Time』を実装したことで、実現への障壁を超えられた。グローバルなタイムスタンプを使っていたら、遅延はさらに増すことになる」

 プリウス氏は、Paxos合意のやり方も、グローバルな分散における遅延の低減につながっていると話した。

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