Linuxの定番テキストエディタ「vi」をマスターしよう(3)編集と置き換え/チュートリアル編:“応用力”をつけるためのLinux再入門(20)(3/3 ページ)
前回に続き、Linuxのターミナルで使用するテキストエディタ「vi(vim)」の操作を紹介します。今回は、ファイルの編集と検索、置換の基本操作です。最後に、チュートリアルと日本語ドキュメントのサイトも紹介します。
操作の繰り返しとundo、redoをマスターしよう
「u」コマンドで直前の変更を取り消し(undo)、「U」コマンドで行全体の変更を取り消します。[Ctrl]+[R]キーで取り消し操作を取り消します(redo)。
また、「.」で直前のコマンドを繰り返すことができます。これは編集コマンドを問わず使用できます。「5.」で直前に実行したコマンドを5回繰り返します。
コロンコマンドは「q:」で、検索コマンドは「q/」で履歴を表示できます(画面4)。履歴表示内で上下矢印キーを使って選択して[Enter]キーを押すと、同じコマンドや検索を再実行できます。
. | 直前のコマンドを繰り返す |
---|---|
u | 直前の変更を取り消す(undo) |
U | 行全体への変更を取り消す |
[Ctrl]+[R] | 取り消しした内容をやり直す(redo) |
q: | コロン(:)コマンドの履歴を表示する |
q/ | 検索(/)コマンドの履歴を表示する |
vimのチュートリアルと日本語ドキュメント
vi(vim)には、本稿で紹介した操作の他にもたくさんの機能があります。さらに深く使いこなしてみたい、あるいは練習してみたいという方のためにチュートリアルと日本語ドキュメントを紹介しておきましょう。
基本的には本連載第18回の前半の操作とコマンド使用方法のイメージ、そして今回の冒頭で紹介した「i」コマンドを覚えれば最低限の編集は可能です。さらに、本連載第19回で検索やオプションを少し試すと、ドキュメントなどを読んだときに動作をイメージしやすくなるでしょう。
まずは、チュートリアルからいきましょう。「vimtutor」コマンドを実行すると、vimコマンドのチュートリアルが開き、vimを操作しながら学ぶことができます(画面5)。終了方法はvimと同じで、[Esc]キーに続けて「:q!」と入力します。
vimtutor
(vimコマンドのチュートリアルを開始する)
vimのドキュメントはvim-jpによって翻訳されており、「[help - Vim日本語ドキュメント」で公開されています。
マニュアルも含めかなりのボリュームです。必要な箇所を選んで読み進めるとよいでしょう。また、便利なクイックレファレンスも掲載されていますので、vi(vim)の操作をマスターするための参考にしてください。
筆者紹介
西村 めぐみ(にしむら めぐみ)
PC-9801NからのDOSユーザー。PC-486DX時代にDOS版UNIX-like toolsを経てLinuxへ。1992年より生産管理のパッケージソフトウェアの開発およびサポート業務を担当。著書に『図解でわかるLinux』『らぶらぶLinuxシリーズ』『Accessではじめるデータベース超入門[改訂2版]』『macOSコマンド入門』など。など。2011年より、地方自治体の在宅就業支援事業にてPC基礎およびMicrosoft Office関連の教材作成およびeラーニング指導を担当。
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