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【 lshw 】コマンド――ハードウェアの情報を表示するLinux基本コマンドTips(296)

本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、ハードウェアの情報を表示する「lshw」コマンドです。

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 本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、ハードウェアの情報を表示する「lshw」コマンドです。

lshwコマンドとは?

 「lshw」はハードウェアの情報を表示するコマンドです。「/proc」「/dev」「/sys」以下の情報を参照することで動作します。

 lshwコマンドは、lshwパッケージに収録されています。インストールされていない場合は「yum install lshw」(CentOSの場合)や「apt install lshw」(Ubuntuの場合)で入手できます。インストールにはroot権限が必要です。sudoコマンド(連載第68回)などを利用してください。

 なお、ハードウェア全般の情報を表示するには、「dmidecode」コマンド(第294回)を使うこともできます。

 さらに、USBデバイスの情報は「lsusb」コマンド(第273回)、PCIデバイスの情報は「lspci」コマンド(第274回)、CPUの情報は「lscpu」コマンド(第295回)で表示することも可能です。



lshwコマンドの書式

lshw [オプション]

※[ ]は省略可能な引数を示しています。





lshwの主なオプション

短いオプション 長いオプション 意味
-C クラス,-c クラス -class クラス 表示するクラスを指定する(本文参照)
-disable 対象 対象(pci、isapnp、cpuidなど※1)の調査を無効にする
-enable 対象 対象(pci、isapnp、cpuidなど※1)の調査を有効にする
-quiet 情報取得中のメッセージなどを表示しない
-sanitize シリアルナンバーやUUID、IPアドレスなどを表示しない
-numeric PCIやUSBのID番号を表示する

※1 指定可能な項目は、dmi(DMI/SMBIOS extensions)、device-tree、spd(memory Serial Presence Detect)、memory、cpuinfo、cpuid、pci、isapnp、pcmcia、ide、usb、scsi、network。複数指定したい場合は「,」で区切って記述する。



lshwの主なオプション(書式関係)

長いオプション 意味
-html HTML形式で表示
-xml XML形式で表示
-json JSON形式で表示
-short ハードウェアのパスを表示
-businfo バスの情報を表示


ハードウェアの情報を表示する

 「lshw」で、ハードウェアの情報を表示します。「/proc」「/dev」「/sys」以下の情報を参照するため、全ての情報を表示するにはroot権限が必要です。

 画面1では、一般ユーザーで実行した場合と、sudoコマンドを使用してroot権限付きで実行した場合の結果を比較しています。表示量が多いため、headコマンドで冒頭部分だけを表示しました。

 画面2のように、「core、firmware、memory、cpu……」のようにデバイス別に表示されます。

コマンド実行例

lshw

(ハードウェアの情報を表示する)


画面1
画面1 ハードウェアの情報を表示したところ 一般ユーザー権限とroot権限で冒頭部を実行した
画面2
画面2 ハードウェアの情報を表示したところ 改めてroot権限で実行した


概要を表示する

 「-short」オプションを使うと、ハードウェアのパス、デバイス名、クラス、詳細情報を1行ずつ短縮表示します(画面3)。

画面3
画面3 ハードウェアの概要情報を表示したところ


表示対象を指定する

 「-c クラス」とすると、指定したクラスだけに表示内容を絞ることができます(画面4、※2)。複数指定したい場合は「,」で区切り、「-c bus,memory」のようにします(画面5)。

※2 -shortのClassには表示されないが、筆者が試した限り、cpuも指定可能。



コマンド実行例

lshw -short

(概要のみを表示)

lshw -c クラス

(表示するクラスを指定)

lshw -c storage

(ストレージの情報だけを表示)(画面4

lshw -c cpu,memory

(CPUとメモリの情報を表示)(画面5


画面4
画面4 ストレージの情報だけを表示したところ
画面5
画面5 CPUとメモリの情報だけを表示したところ


筆者紹介

西村 めぐみ(にしむら めぐみ)

PC-9801NからのDOSユーザー。PC-486DX時代にDOS版UNIX-like toolsを経てLinuxへ。1992年より生産管理のパッケージソフトウェアの開発およびサポート業務を担当。著書に『図解でわかるLinux』『らぶらぶLinuxシリーズ』『Accessではじめるデータベース超入門[改訂2版]』『macOSコマンド入門』など。2011年より、地方自治体の在宅就業支援事業にてPC基礎およびMicrosoft Office関連の教材作成およびeラーニング指導を担当。


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