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GCP大阪リージョンが運用開始、キュリアンCEOが日本企業に使ってほしい機能とは東京と同様な独立リージョン

Google Cloudは2019年5月14日、Google Cloud Platform(GCP)の大阪リージョンを運用開始したと発表した。3ゾーン構成で、東京リージョンとほぼ同一のサービスを利用できるという。

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 Google Cloudは2019年5月14日、Google Cloud Platform(GCP)の大阪リージョンを運用開始したと発表した。GCPにとって、大阪は日本で2カ所目、アジアで7カ所目、世界で20カ所目のリージョンとなる。Google Cloud CEOのトマス・キュリアン(Thomas Kurian)氏が来日し、発表した。

 大阪リージョンは3ゾーン、2エッジPOP、3専用接続POPの構成で、利用可能なサービスは基本的に東京と同一。「一人前の独立したリージョン」として運営される。キュリアン氏は、大阪リージョン開設により、「(日本における)GCPのキャパシティーは2倍以上になる」と表現した。

 大阪の企業にとっては、東京リージョンではなく大阪リージョンを利用することで、6ミリ秒の遅延改善が見込めるという。また、東京と大阪の2リージョン間で、日本に閉じたデータ保護/ディザスタリカバリーも実現できる。

 それにしても、例えばAmazon Web Services(AWS)の大阪は暫定リージョンにとどまっている。投資と需要のバランスを測りかねているように見える。Google Cloudは、AWSと何らかの形でリージョンへの投資についての考え方が異なるのだろうか。

 この質問に、Google Cloud日本代表の阿部伸一氏は、「国内顧客からの、『西日本にデータセンターが欲しい』『東京で提供されているサービスを全て使えるようにしてほしい』という要望を受けて開設した。また、1、2年後に自社がどういう価値を顧客に提供したいかを考えて投資をしている」と答えた。

 また、キュリアン氏は、ソウル、ジャカルタなど、アジアではますます多くのリージョンが立ち上がりつつあり、日本企業や他の多国籍企業に、アジア全域できめ細かなリージョン構成を活用してもらえると話している。

 日本の顧客に使ってもらいたいGoogle Cloudの技術として、キュリアン氏は次の4つを挙げた。

・Anthos
 「Anthosでは、メインフレームやクラウドに移行できないシステムを持つ顧客であっても、自社データセンター内でGCPのコンピューティング技術や機械学習/AI技術を活用できる」

・BigQuery
 「(デジタル)トランスフォーメーションを進めるにつれ、多くの日本企業は既に存在する大量のデータから洞察を得たいと考えるようになる。BigQueryとアナリティクス技術は、既に多くの国内製造企業で使われている」

・機械学習/AI関連サービス
 「機械学習/AIの利用に関し、日本企業は非常にイノベーティブな考えを持っている。例えば、仮想エージェントや音声翻訳などを通じ、顧客とのやりとりの仕方を変えようとしている。また、大阪リージョンの顧客にシャープがあるが、同社は製造現場にGCPの画像認識を適用している」

・G Suite
 「小売店舗や医療機関、航空会社の技術担当部署などで働く人たちは、コラボレーションができる環境がこれまでなかった。G Suiteでは、スマートフォンさえ持っていれば、こうした人たちがコラボレーションに参加できる」

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