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「IT部門は、業務部門にもっと寄り添っていくべきだ」――マイクロフォーカスエンタープライズ「Micro Focus Robotic Process Automation」を発表

RPAの企業導入が急速に進む一方で、“野良ロボット”問題をはじめ、RPAの成果を安全に引き出すための管理機能やノウハウに注目が集まるなど、国内におけるRPA活用は次のフェーズに入りつつあるようだ。そうした中、後発として国内に投入された「Micro Focus Robotic Process Automation」はどのような狙いと特長を持つのか――Micro Focus 最高製品責任者 トム・ゴーギャン(Tom Goguen)氏に話を聞いた。

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RPAの利便性をどう安全・効果的に享受するか

 RPA(Robotic Process Automation)が企業導入数を急速に伸ばし続けている。矢野経済研究所が2019年2月に発表した「RPA市場規模推移」では、2018年度の国内RPA市場規模(事業者売上高ベース)は、前年度比134.8%増の418億円と予測。この傾向はグローバルも同様であり、Gartnerが2018年10月に発表した調査でも、「ロボティックプロセス自動化ソフトウェア市場が2022年にかけて対前年比41%で増加する」と見込んでいる(※)。

Forecast Snapshot: Robotic Process Automation, Worldwide, 2018 Update

 背景として、ビジネス展開に一層のスピード、効率、確実性が求められるDX(デジタルトランスフォーメーション)トレンドの高まりや、日本国内における「働き方改革」「人手不足」といった問題があるのは周知の通りだ。だが日本企業においては、業務部門主導の導入が目立つことや、各種業務システムへの「フォーム入力」「転記」といった単純作業に適用されるケースが多いことから、“使いやすいシステムを望む業務部門”の期待になかなか応えてこられなかった、情シス/IT部門への不満もあるのではないかと指摘されている。

 ただ、その急速な浸透に伴い、ロボットを適切に管理・運用できず、ビジネスに多大なリスクを抱えてしまう“野良ロボット問題”などが噴出。多くの企業がその課題解決に頭を悩ませている他、IT部門がその管理責任を問われているケースも目立つ。ここ数年で提供ベンダーも複数登場し、それぞれが導入のしやすさのみならず管理性の高さをあらためて打ち出すなど、国内におけるRPAトレンドは、より適切な活用に向けた第二フェーズに入りつつあると言えるだろう。

 そうした中、2019年8月6日、マイクロフォーカスエンタープライズが「Micro Focus Robotic Process Automation」(以下 Micro Focus RPA)を日本で提供開始するという。国内市場では後発となる同社では、どのような訴求を考えているのか。今回来日したMicro Focus最高製品責任者(Chief Product Officer)、トム・ゴーギャン(Tom Goguen)氏に話を聞いた。

IT部門が使い慣れたツールで、業務部門にRPAを提供

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Micro Focus最高製品責任者(Chief Product Officer) トム・ゴーギャン(Tom Goguen)氏

 周知の通り、マイクロフォーカスエンタープライズは2016年9月にHewlett Packard Enterpriseが分離したソフトウェア事業と合併し、2017年9月に発足した会社だ。前身のMicro Focusは1976年の設立以来、COBOLコンパイラや開発支援ツールの開発・提供を主軸としていたが、この買収により製品ポートフォリオを拡大。アプリケーションデリバリ管理、IT運用管理、セキュリティなど、エンタープライズでのシステム開発・運用に求められる一連の製品を包括的に提供している。今回発表した「Micro Focus RPA」もそうした“出自”を生かした製品となっている。

 「われわれは包括的に製品を提供していますが、中でもIT運用自動化ツールと機能テスト自動化ツールは、グローバルで高い評価を獲得してきました。具体的には元HPEの運用自動化ツール『Operations Orchestration』(OO)と、機能テスト自動化ツール『Unified Functional Testing』(UFT)です。これらはすでに多数の企業のIT部門で活用されていますが、そうした企業がRPAの活用に乗り出せるよう、両製品の機能を組み合わせてRPAに最適化したのです」

 UFTはGUI/APIアプリケーションの機能テスト自動化ツールだ。Webアプリケーション、モバイルアプリケーションを問わず、アプリケーションに対するテストスクリプトの管理、実行、テストログ、不具合の収集などを自動化できる。この機能を、業務システムにおける入力・転記作業など、各種作業の自動化に適用した。

 ただ、各種作業を自動化しただけでは「ピンポイントの自動化」となり、エンドユーザー個々人のデスクトップ内作業の自動化にとどまってしまう。そこで、ランブックオートメーション機能で定評のあるOOと連携。GUI上で自動化した各種作業をつなぎワークフローを容易に作成できる機能を活用することで、まさしく“一連のプロセスの自動化”を実現した。これにロボットへの命令処理ファイル、通信データなどの暗号化やアクセス制限などRPAに求められるセキュリティ機能を組み合わせ、RPAとして最適化した形だ。

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Micro Focus RPAの特長。パートナーを通じて導入コンサルティングも提供する

 「前述のように、弊社の顧客企業はすでにUFTとOOを活用しています。IT部門にとってはMicro Focus RPAという“新しくも使い慣れたツール”を使って、業務部門にRPAをサービスとして提供できるようになるのです」

IT部門に対する“積年の期待”にどう応えるか――「Micro Focus RPA、3つの特長」

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