【 vgdisplay 】コマンド――ボリュームグループの詳細情報を表示する:Linux基本コマンドTips(334)
本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、ボリュームグループの詳細情報を表示する「vgdisplay」コマンドです。
本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、ボリュームグループの詳細情報を表示する「vgdisplay」コマンドです。
vgdisplayコマンドとは?
「vgdisplay」はボリュームグループの詳細情報を表示するコマンドです。
Linuxでは当初、HDDなどに直接ファイルシステムを割り当てて管理していましたが、現在では、物理ボリュームをまとめて仮想化されたボリュームグループを作り上げた後、それを論理ボリュームに切り分けて管理する仕組み「LVM(Logical Volume Manager)」が取り入れられています。例えば、CentOSでは、デフォルト設定のインストールで論理ボリュームを使用します。
物理ボリュームを直接使うのではなく、論理ボリュームを作り上げて記憶領域を管理することで、複数の物理的なディスクを1つにまとめて大容量のファイルシステムを構築したり、ファイルシステムのサイズを後から変更したりする操作が可能になります。
vgdisplayコマンドは、lvm2パッケージに収録されています。CentOS環境では「sudo yum install lvm2」、Ubuntu環境では「sudo apt install lvm2」でインストールできます。lvm2では、ほとんどの操作を「lvm」コマンドで行えるようになっています。
vgdisplayコマンドの書式
vgdisplay [オプション] [ボリュームグループ名……]
※[ ]は省略可能な引数を示しています。
vgdisplayの主なオプション(表示関連)
短いオプション | 長いオプション | 意味 |
---|---|---|
-A | --activevolumegroups | アクティブなボリュームグループのみを表示する(※1) |
-s | --short | ボリュームグループ名と空き容量だけを表示する |
-v | --verbose | 物理ボリュームの情報も表示する |
※1 ボリュームグループを作成した時点で、デフォルトでアクティブになる。アクティブでない状態にするには、「vgchange」コマンドを用いる。
vgdisplayの主なオプション(書式関連)
短いオプション | 長いオプション | 意味 |
---|---|---|
-C | --columns | ボリュームグループごとに1行で出力する(vgsコマンド相当、vgsと同じオプションを使用可能) |
-c | --colon | 項目を「:」区切りで出力する |
--units 単位 | 表示に使用する単位を指定する(KやG、Tなど。適宜読みやすい単位にしたい場合はH。大文字は1000の倍数、小文字は1024の倍数を意味する) | |
--nosuffix | 単位を表示しない |
pvdisplayの主なオプション(その他)
長いオプション | 意味 |
---|---|
--ignorelockingfailure | ロックのエラーを無視する |
--ignoreskippedcluster | クラスタ化されたボリュームグループがある場合、適切なロックタイプを使用していない場合でも無視する |
--readonly | 特別な読み出し専用モードを使用する |
ボリュームグループの詳細情報を表示する
「vgdisplay」で、ボリュームグループの詳細情報を表示します(画面1)。実行にはroot権限が必要です。「sudo」コマンド(連載第68回)などを利用してください。
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