2021年5月のWebサーバ利用シェア、「Nginx」が「Apache」を初めて上回る:Nginx系Webサーバのシェアが5割超に
Q-Successが2021年5月に発表したWebサーバの市場シェア調査結果によると、「Nginx」と「Apache」がともに33.8%を占め、Nginxが首位、Apacheが2位となった。さらにNginxから派生したWebサーバを含めると、Nginxのシェアは5割を超えていた。
Q-Successは2021年5月4日(米国時間)、Webサーバ技術の使用サイト数に基づく市場シェア調査結果を発表した。「Nginx」と「Apache」がともに33.8%を占め、わずかな差でNginxが首位、Apacheが2位となった。
2009年にWeb技術調査サービス「W3Techs - World Wide Web Technology Surveys」が開始されて以来、NginxがApacheを抜いて首位となったのは、今回が初めてだ。
2009年のシェアはNginxが3.7%、Apacheが73%超、Microsoftの「インターネットインフォメーションサービス(IIS)」が20%程度だった。Apacheのシェアは、1年前はNginxを6.6ポイント上回っていたものの、一貫して低下傾向が続いている。
調査対象のWebサーバ技術の数は現在、98に達しており、2021年5月4日付の市場シェアの3〜7位は、「Cloudflare Server」(18.4%)、「LiteSpeed」(8.6%)、IIS(7.0%)、「Node.js」(1.2%)、「Google Servers」(1.1%)だった。
これらのうちCloudflare ServerはNginxから派生した技術であり、同様の派生技術である「Tengine」と「ArvanNginx」も15位までに入った。こうしたNginxベース技術のシェアを合計すると、52.4%に上る。
なお、Nginxは現在、主にApacheとIISからシェアを奪う一方、Cloudflare ServerとLiteSpeedにシェアを奪われている。
高トラフィックのWebサイトではシェアはどうなっているのか
Nginxは長年、高トラフィックのWebサイトに占めるシェアで首位を維持している。
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